あれは,あれで良いのかなPART2

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防災の日にちなんで,防災を考える

2005年09月01日 23時57分01秒 | 地震,雷,火事,親父
今日9月1日は防災の日です。言うまでもなく,関東大震災が発生した日です。
あちこちで防災のための訓練が実施されました。防災意識を高めるという意味では,訓練を重ねることは重要です。
一方で,防災に関しては,これまでにも何回か書いていますが(例えばこちらの東久留米市の地域防災計画に関する記事を参照してください),ここで改めてまとめて問題点や気になる点を指摘したいと思います。

1 防災=地震ではない
  訓練を見ると,大半は大地震が想定されています。これは,決して間違いではなく,大地震を想定する訓練は重要です。
  しかし,アメリカでのハリケーンのニュースを見ておわかりのとおり,災害には風水害もあります。また,電車の事故や工場火災などの事故も災害といえます。さらには,地域によって土砂災害,噴火など様々なものが考えられます。
  少なくとも,地震と風水害とでは,避難方法や避難場所,救助体制などが全く異なります(そもそも地域防災計画ではそこもごっちゃにしている市町村もあるが,これは危険きわまりないといえます。)。
  とすれば,やはり訓練も,毎年大地震を想定するのではなく,風水害なども想定したものとするべきでしょう。

2 訓練=儀式ではない
  防災訓練に住民の方々が積極的に参加しています。これは何度も言うように重要なことです。
  しかし,訓練の場所に行くと,必ずと言っていいほど不思議な光景を見ます。胸に花を付けた来賓です。具体的には地元の議員や有力者等です。
  はたして,彼らは本当に災害の時にも,花を付けて防災本部に来るつもりなのでしょうか。っていうか,来賓レベルになれば,逆にいざ災害の時に,積極的に何かするような役職に就いているはずであり,このような人こそ積極的に訓練をしなければ,指揮系統が崩壊しかねません。
  バカみたいにテントの下で人様の訓練の様子を見ているくらいなら来ない方がましです。

3 想定外の災害は絶対に発生する
  訓練は,防災計画に則って行われます。したがって,計画どおりの訓練をすることで,防災計画に従った行動がやりやすくなります。そして,防災計画は,科学的根拠に基づいて災害の発生状況などを把握した結果作成されているため,避難ルートなどもおそらくは実際の災害時にでも十分確保されたものであろうと思われます。
  しかし,自然災害は,必ず想定外のことが起こります。とすると,訓練においても,想定外のことも体験する必要があるでしょう。特に,指揮監督する首長レベルが的確に動けるのか,訓練をしておく必要性が高いのではないでしょうか。
  ところが,現状では,想定外訓練はほとんど行っていません。せいぜい,予想外の場所から出火,という程度のことしかやっていないと思います。
  首長に内緒で想定外災害を発生させる訓練は絶対に必要です。

4 使えなかった防災無線
  新潟中越地震では,17市町村で,防災無線が使用できなかったそうです。原因は,発電機等への接続ミスや,無線が入った部屋がつぶれてしまったことなどによるそうです。
  防災装置は,何が起こっても大丈夫なようにするため,重複整備をする必要があります。ところが,予算の関係でしょうが,重複整備を行いません。
  住民の命を守るためにも,防災装置は,重複整備をするべきでしょう。

5 頑張れコンビニ
  帰宅困難者に対する支援を行うことになりました。
  このような支援業者がどんどん増えればよいですね。
  問題は,情報がこのようなコンビニ末端にまで届くかどうかです。この情報発信についても訓練をする必要があるでしょう。

以上ですが,一言で言えば,「いろんな訓練をしておきましょう」ということです。
もちろん,災害に強い町を作ること,助け合える地域コミュニティを作っておくことなどは言うまでもありませんが,やはり何かあったときに迅速かつ的確に対応できるよう,行政も住民も普段から考えておくことが大事ですね。

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