あれは,あれで良いのかなPART2

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北関東勢は地域ブランド力がないって,ごめんね,ごめんねー

2009年01月29日 01時27分01秒 | 地方自治
日経リサーチで「地域ブランド力」についての発表がありました。
1位北海道,2位京都府,3位沖縄県とのことですが,一方で,43位埼玉県,45位茨城県,46位栃木県,47位群馬県と下位の大半は北関東という結果になりました。

U字工事に頑張ってもらうか

この調査は,日経リサーチが2004年から行っているもので,地域の独自性や知名度,愛着度や訪問意向など様々なデータを数値化して算出しているものです。
もちろん,この調査それ自体の信憑性に対する批判などもあるため,この調査結果一つを持って都道府県のすべてのランキングを確定することは相当ではありませんが,少なくとも「ある客観的な数値を踏まえると,北関東は魅力に欠けるらしい」といえるでしょう。
ただ,最初に誤解のないようにいいますが,かつて埼玉で暮らし,そして今は群馬で生活していますが,決して「住みにくい」とか「魅力がない」と思ったことはありません。むしろ,埼玉も群馬も,比較的暮らしやすい県だと思います。
でも,地域ブランド力がないと判断されました。なぜでしょうか?
詳細の理由については,日経リサーチの報告書を買って読むしかありませんので,とりあえず群馬県を中心に,感覚的な話から理由を分析したいと思います。

1 地域への愛着度がない(これは埼玉のみの話)
  群馬県は,「上毛カルタ」が浸透しており,これをすべて覚えていることが会話の前提になっています。つまり,「愛着度は高い」です。
  また,「群馬テレビ」「FM群馬」「上毛新聞」などといった地元報道への依存度もかなり高いです。
  ところが,埼玉の場合,地元のことについて何か盛り上がろうという気質はあまりありません。確かに市町村単位での盛り上がりがあるところもありますが,県全体で何か,っていうものはありません。実際,県歌を歌える埼玉県民は皆無ではないでしょうか(その点,長野県はすごいですよね。)。

2 地域を代表する名産品がない
  端的に言うと,「これが群馬だっていうお土産持ってきて」と言われたとき,思いつくものがありません。
  上位の都道府県の場合,例えば「白い恋人」「八つ橋」「ちんすこう」などをはじめとし,ほかにもいろいろなものがあります。
  ところが,北関東の場合,「これが名産」っていうものがありません。
  確かに,地元では通用するお土産品はあるにはあります(埼玉の「十万石」,群馬の「旅がらす」など)。しかし,まだまだ全国的に通じません。
  また,群馬の場合,「草津の温泉まんじゅう」や「焼きまんじゅう」などもあるのですが,いかんせん生ものなので,買って持っていける場所に限界があります(逆に,こうしたものをアピールすることが今後の課題かもしれませんが。)。

3 地理関係が分からない人が多い
  地元ではあまりに当然すぎるのですが,東京の人ですら,「栃木と群馬の区別がつかない」という人が意外と多いことに驚きました。
  実際,群馬に引っ越すことが決まったとき,友人から「群馬ね,じゃあ餃子たくさん食べられるね。」などと真剣に言われてしまいました。まあ,前橋でも餃子は食べられますが,明らかに「宇都宮」とごっちゃにした発言だと思いました。
  また,栃木や群馬には有名な温泉が多いものの,それが何県にあるのか分からないっていうこともあります。例えば,「草津温泉」,「四万温泉」,「伊香保温泉」,「水上温泉」はどこにあるでしょうか?正解は「すべて群馬県」です。

4 PRがうまくない

  北関東の場合,「自分たちは首都圏なので,当然知名度は高い」と思いこんでいる節が見受けられ,知っているだろうという前提でいろんな話を進めようということがあります。
  しかし,実際は前述のとおり,「あまり知名度は高くない」のです。
  これは完全に「宣伝不足」っていうか,「それくらい分かるだろう」という甘えがあったのかな,と思います。
  例えば,群馬に行って未だに思うことは,「地図がない」っていうことです。引っ越した初日に,いきなりすべて「地名だけ」で説明されました。どこがどこなのか分かるはずがありません。また,広告類にも地図がない場合が多く,「近所の人だけ来ればいい」というスタンスで商売をしているとしか思えないフシがありました。
  あとは,観光資源がたくさんあるのですが,それを上手に宣伝していません。前述の温泉についても,「群馬って当然知ってるだろう」という前提でいろいろやっていますが,意外と知らない人たちが多いです。東国原知事のようにとまではいいませんが,これからの時代,やはり「PR力」がものをいうと思います。頑張れ,中山ひでちゃん,井森美幸さん。
  ちなみに,栃木県は,M1グランプリにU字工事が出場してからというもの,注目度が上がっているようです。有名人かどうかはさておき,やはり芸能人の力は強いと言えます。

5 他力本願
  地元の人たちは,危機感を持っていません。「困ったときは,**先生がどうにかしてくれる」という意識が根強く残っています。
  自力で何か考える,っていうことをしなければ,魅力ある街にはなりません。

6 ストロー効果
  北関東は,いずれも高速道路で素通りされますからねえ・・。
  群馬県の場合,北関東道ができたはよかったが,伊勢崎市がストロー効果の犠牲になりつつあります。新市長がこれをどこまで阻止できるか,注目です。

以上が自分なりの分析です。もちろん,主観も含まれていますので,「おいおい,それは違うぞ」みたいな点もあると思いますが,そこはご容赦を。
ただ,繰り返しますが,北関東には,まだまだ「魅力あるもの」はたくさんあります。いきなり首位を目指すのは無理でしょうが,まずは「今あるものをうまく活用する」ということを考えるだけでも,順位が上がると思います。
逆に,「よし,PRのためにPR会館を建設しよう」というお利口さん議員がいたとしたら,残念な結果に終わります。大切なものは,「PRするべき中身」であって,何か作ることではないからです。

もっとも,冒頭でも書きましたが,このデータがすべてではありませんので,あまり一喜一憂する必要はないと思います。しかし,良い機会なので,「おらが村」を見直してみるとよいでしょう。もしかしたら,「掘り出し物」がまだまだ眠っているかもしれませんよ。

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