あれは,あれで良いのかなPART2

世の中の様々なニュースをばっさり斬ってみます。
ブログ界の「おか上彰」を目指し、サボりながらも頑張ります!

ジャパニーズ版ワークシェアはサービス残業のみ増える

2009年01月07日 23時53分48秒 | 経済全般
派遣切りなどが深刻な問題となる中,経団連の御手洗会長は,ワークシェアリングを雇用確保の一つの方法としてあり得るとの見解を述べました。
一方で,政府与党が検討している製造業種への派遣禁止に対しては,行き過ぎと難色を示しているとのことです。

ワークシェアで雇用維持、経団連会長「一つの選択肢」(読売新聞) - goo ニュース

シェアするのは給料だけでは?

ワークシェアリングの基本的発想は,「仕事を分ける」というものです。つまり,これまでは残業などで対応していた仕事を派遣社員にやってもらうことで,削除できる残業代を派遣社員の雇用費用に回すというものです。これにより,正社員は,「残業代が減るが,勤務時間も減る」ということになります。
実際,このとおりワークシェアが進めば,正社員のリスクは「残業代が減る」だけになり,逆に「勤務時間も減る」ことから,早く自宅に帰ることができるため,家族との談話時間の増加や,早く帰ることにより新たな消費拡大が期待できるなど,夢のような効果が期待できます。

しかし,日本型ワークシェアには重大な問題があります。それは,「サービス残業」の現状です。すなわち,「そもそも残業代なんてほとんどもらってないよ」っていう点に問題があったわけです。
したがって,ワークシェアによって,単に「サービス残業がなくなる」だけであれば,まだ「早く帰れるようになる」メリットが生じるため,正社員万々歳って言うことになります。ところが,これでは,経営者には「経費が増える」だけのデメリットしか発生しないため,まず採用されない手法でしょう。
そうなると,必然的に「サービス残業はそのままで,むしろなけなしの残業代をカットします」ということになります。つまり「残業代カット」されるが「仕事はそのまま」っていうこと,すなわち「サービス残業がもっと増えた」というオチになるだけでしょう。

そして,この実体を労働基準監督署にちくった場合,当然是正命令がでますが,実際のところ「犯人探し」が行われて,ちくった人が見つかれば,体の良い理由でリストラされてしまうでしょうし,そうでなければ,「残業代全額はらったら,会社つぶれちゃうもんねえ」と開き直ってしまうことでしょう。

つまり,日本の現状の雇用形態を考えた場合,ワークシェアとは,仕事をシェアするのではなく,単に「なけなしの残業代を正社員から奪うだけ」ということになってしまうのです。これでは,正社員の過労死が増えるだけです。

もっというと,経団連構成企業のほとんどは,「数千万円の表の政治献金」を支出しています。もちろん,この金額は,数人分の人件費にしかなりませんが,政治献金を雇用に回せば,その数人であっても何とか救うことができるはずです。一方の政党側も,「政治献金をもらわない」ことで,政党の経営が苦しくなります。しかし,この苦しさこそ,企業の苦しさそのものなので,真剣に景気対策を早急に講じるようになるでしょう。
今こそ,「政治献金はいりませんから,全額雇用に回してください」と政党が率先していうべきです。

少し話がそれましたが,ワークシェアリング,気を付けておかないと,「誰のためのワークシェア」なのか分からなくなるおそれがあります。ここに政治家の利権が絡むと,完全に「名ばかりワークシェア」になるでしょう。
そうならないことを願うばかりです。

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去年の紅白は「消極的視聴率上昇状態」だった

2009年01月07日 23時05分52秒 | テレビ・メディア
今年の紅白は・・・まだ358日も先の話です。
っていうベタなネタはさておき,去年の紅白の視聴率は久々に40%を超えました。
また,歌手別最大視聴率は,フジテレビアナらが参加した「羞恥心」,第1部では「ぽにょ」ということで,民放の力が大きく影響した紅白となりました。
一方,民放では,日本テレビの「ダウンタウンのガキの使い特番」がトップとなりましたが,軒並み低迷したようでした。

紅白視聴率最高はフジの目玉マーク登場時(日刊スポーツ) - goo ニュース

もはや家族でテレビを見ない大晦日?

紅白,なんだかんだ言って40%以上の視聴率というのはたいしたものです。かつての80%時代を基準に考えるからおかしなことになるだけで,40%も取れば十分オバケ番組といえるでしょう。
ちなみに,我が家ではダウンタウンを見ていました。録画放送なので,正直何も大晦日にやる筋合いはない番組なのですが,他と比較して消去法的に見ていました。なにしろ,何も考えずに笑って見ていられるからです。
一方,数年前までは格闘技ばかりの大晦日ですが,今や風前の灯火,しかもそれも視聴率は低迷しました。特に,TXのハッスルは泰葉をぶつけてきたが,裏がちょうどSMAPだったので,数字が全く伸びませんでした。
あとは,クイズ番組でしたが,テレ朝は録画なのでいつもの特番と同じ,CXは紅白バックアップのための番組になってしまい,肝心な中身がない状態となってしまったことから,数字が伸びなかったのだと思います。
いずれにせよ,「民放が全体的に低迷」という状態だったからこそ,結果的に紅白の数字がのびただけ,といえるでしょう。
したがって,反省するのは,NHKより各民放だといえます。明らかに,「視聴者ベースの番組作り」を忘れてしまった番組編成だったからです。「大晦日で人でも少ないし,景気が悪いので予算も少ないから,さくっと作ってしまえ」というスタンスが丸見えな状態での番組作りだったといえます。
ただ,NHKも「民放任せ」的なスタンスがあったことは否めません。つまり,「企画は他力本願」的な部分がありました。
っていうことは,結局,「全局がおんぶにだっこ」状態だったわけで,全員がおんぶにだっこすると,「じゃあ,誰が支えているの?」っていうことになってしまいます。つまり,「オール無責任番組」になってしまっていたのです。
そうなると,結局,視聴者が離れます。ただでさえ,大晦日のライフスタイルが多様化している現状においては,今後,「大晦日テレビ離れ」すら進みかねないでしょう。
もっというと,NHKの残念なところは,「多チャンネル同一放送」だったことです。地デジ,アナログが同一なのは仕方ないとしても,BS,BSハイビジョンが完全に同じ放送というのは電波の無駄です。やはり,多チャンネルの特性を活かした番組構成にするべきでしょう。以前から提案している,「裏紅白」や「楽屋トーク」みたいな番組にしても良かったのではないでしょうか。
逆に言うと,多チャンネルの視聴率を一本化すると,「もっと視聴率が上がる」ことになるでしょう。そういう意味でも,NHKは結構損したと思います。

もっとも,私の予言でも書いたように,テレビ局の経営状態はスポンサーの関係からかなり悪くなり,下手すると倒産の危機に瀕する局もでてくる可能性があるだけに,むしろ「より少ない予算での番組作り」を迫られるかもしれません。
その中で,どれだけ面白い番組作りができるか,それが今年の年末の課題といえるでしょう。
あきらめて,NHKの紅白を同時放送する」なんていう逆説的な手法もある意味では面白いかもしれませんね(もっと多チャンネル状態になってしまいますが・・。)。

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