あれは,あれで良いのかなPART2

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歴史の結果はひとつ、されど原因は複数

2008年03月29日 23時14分39秒 | テレビ・メディア
会津若松市がTBSに対して抗議をしたようです。これは、先日放送された歴史クイズのバラエティ番組の中で、戊辰戦争の際に鶴ヶ城が落城した理由を「糞尿がたまりすぎたから」を正解として放送したことに対し、史実と違うということで謝罪と訂正を求めたとのことです。
これに対し、TBSは、内容を確認しているとのことです。

TBS番組に会津若松激怒、鶴ヶ城開城「不衛生だから」?(読売新聞) - goo ニュース

歴史の原因はたくさんある

この番組、私も見ていましたが、完全なるバラエティ番組でして、しかも歴史こぼれ話を面白おかしく扱っているという内容でした。したがって、「これは歴史を語る一部分」と思って番組を見ていましたから、この問題についても、「ああ、たしかにそういう側面もあるんだろうなあ」程度に流していた記憶があります。
そもそも、バラエティ番組は、すべてを客観中立正確に放送しているものではなく、ある部分をデフォルメして放送するものです。あくまでも「おもしろおかしい番組」だからです。
したがって、「内容を唯一絶対のものとして真に受けない」という姿勢でテレビ番組(特にバラエティ番組)を見る必要があります。
ところが、今でもテレビ番組の内容が「唯一絶対的真実」と思ってみてしまう人たちが多いのではないでしょうか。情報はもっと多元的に捉える必要があります。
でもって、鶴ヶ城の落城問題も実は同じようなもので、あの城が落城した原因はたくさんの要素が複雑に絡み合った結果のものなのです。したがって、テレビのように「糞尿」だけが原因ではなく、会津若松市長が主張する「援軍が途絶えた」や「物資の枯渇」だけではなく、これらとこれ以外の事情すべてが絡み合った結果によるものなのです。ひとつの歴史書がすべてを伝えているわけではなく、複数の歴史書の中から最大公約数的に史実をつかんでいくのが歴史学のセオリーなのです。
したがって、今回の件は、問題は2つです。「歴史的事実をデフォルメして面白おかしく伝えることは否定しないが、それを唯一絶対のものとして報じることは問題である」というテレビ局側の姿勢と、「それを真に受けて見てはいけない」という私たち視聴者側の姿勢です。

テレビ番組はもっと気楽に見ましょう。一方で、テレビ局側も信用をなくすような番組作りは改めましょう。メディアの信頼を失墜すると、国家権力に対するけん制力が大幅に減少してしまいますから。

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