あれは,あれで良いのかなPART2

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新銀行東京に追加融資,これって「日本版サブプライムローン」じゃないか?

2008年02月21日 00時24分47秒 | 経済全般
東京都が1000億円を出資して始めた新銀行東京の累積赤字が936億円になったことなどから,さらに400億円の出資を都議会に諮りました。銀行の資本強化を図ることで経営再建を目指す考えのようですが,議会からは本当に再建可能か不透明であることや,あらたな都税投入自体に難色を示すなど,認可が得られるかどうかは微妙な情勢のようです。

石原知事「新銀行つぶせない」 追加出資に理解求める(共同通信) - goo ニュース

もともと儲からない銀行

そもそも,この銀行のコンセプトは「中小企業支援」としていわゆる貸し渋り対策に始めたものでした。しかも,「無担保,債務超過でも可」というかなりの大盤振る舞いな融資を売り文句にしていました。
しかし,そんな債務超過状態の中小企業で経営が安定化するのは本当にごくわずかです。多くの企業は,そのまま倒産に向かうでしょう。当然,貸し倒れが発生します。
つまり,この経営方針は,「ほぼ確実に回収できない」という大前提であるといえ,いわば「絶対儲からない銀行」だったのです。もっといえば,「貸した金を回収する気がない」と言ってもいいでしょう。いわば,「日本版サブプライムローン」なのです。
もちろん,経営陣の杜撰な経営が赤字を拡大させたという点は否定できませんが,そもそも論で儲からない銀行を立ち上げた石原知事の読みの甘さが最大の問題なのではないでしょうか。
この「そもそも論」を考え直さない限り,追加出資の400億円はほぼ確実に「どぶに捨てた400億」になるでしょう。当然,これは都民の税金なので,税金の無駄遣いであると言っても過言ではありません。

ただし,中小企業支援を止めろという訳ではありません。中小企業支援という発想自体は非常に大切だと思います。だからこそ,猫も杓子も貸すというのではなく,「やる気やノウハウのある中小企業ならば無担保や債務超過でも貸す」などという条件を付けるなど,多少なりとも厳しく(ただし,銀行よりは甘く)すればよいでしょう。
もちろん,貸し倒れはこれでも確実に発生しますが,貸し倒れの割合は大幅に減るでしょう。儲からないとしても,損害も最小限にできるはずです。
経営陣というより,石原知事の決断がすべてです。

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