あれは,あれで良いのかなPART2

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いとをかしなり,お菓子の値上げラッシュ始まる

2007年09月10日 00時19分16秒 | 経済全般
原油高や小麦の値段高騰などのあおりを受けて,江崎グリコポッキーの量を減らすそうです。また,日清はインスタントラーメンの値上げをするほか,各社値上げを検討しているようです。さらには,うどん屋,ラーメン屋,パン屋なども値上げせざるを得ない状況にあり,今後,一斉に値上げすることが予想されるとのことです。

10月からポッキー1割減量 江崎グリコが原料費高騰で(共同通信) - goo ニュース

これでは当分消費税は上げられませんねえ

今回の値上げは,各社苦渋の決断のようです。ありとあらゆるものの値段が上がっているため,経費をこれ以上削減することが困難であることから,やむなく値上げをするとのことです。
確かに,経費削減のために,賞味期限切れの材料を使われるよりははるかにましなので,値上げ自体は仕方ないのかもしれません。
ただ,なぜ値上げとなるのか,そもそも論を少し考えて見ましょう。

まず,原油高は,輸送費の高騰を招くほか,梱包材である発泡スチロールやビニールなどの材料費の高騰も招いています。
なぜ,原油が高くなったのか,正直あまりよく分かりません。ただ,アメリカがイラクを攻めた際,日本は,「ペルシャ湾での原油確保」を大義名分にしていたはずなのですが,皮肉にも,イラク戦争後,一気に原油の値段が高くなってしまいました。
原油については,日本は完全に輸入まかせなので,もはや世界の流れに身を任せるしかありません。
しかし,一方で,イラク特措法では,引き続きインド洋沖でアメリカ軍に対して無料のガソリンスタンドを継続することになります。このガソリンの量はびびたるものでしょうが,もともと「ペルシャ湾での原油確保」という所期の目的が十分に達せられないことを考えると,早々に撤収しても良いのではないでしょうか。これが,多少なりとも物価高の抑制につながると思います。

次に小麦粉の高騰ですが,この原因はオーストラリアの旱魃にあります。これも,世界レベルでの高騰ですが,この辺で国産小麦のことも見直してみたらいかがでしょうか。もちろん,国産だけで100%供給できるはずはありませんから,当然輸入は必要でしょうが,二毛作などをうまく活用することで,もう少し自給率が上げられると思います。
そのためには,農家が「やる気の出る体制」を作り上げる必要があります。米同様,農家に対する何らかの支援は当然考えなければなりません。少なくとも,民主党のマニュフェストにあるような「ばらまき政策」だけでは,まったく歯が立たないことでしょう。

これは,大豆にも当てはまります。日本はしょうゆ,味噌などの「大豆文化」でもあるわけですから,日本での自給率を高める必要があります。
ちなみに,大豆の値段が高騰しているのは,海外の農家が儲からない大豆栽培を止めて,儲かるとうもろこし(家畜飼料用)や,バイオ燃料の原料であるサトウキビに切り替えたからであるといわれています。
もちろん,そうは言っても小麦や大豆の自給率を急に上げることは困難ですから,やはり「セーフティーネット」として,輸入先を増やすという対策も必要でしょう。

あとは,前述のバイオ燃料の弊害も指摘されています。ただ,バイオ燃料は,CO2削減の切り札といわれていること,今はまだ研究途中にあることを考えると,ここは我慢もやむをえないといえるでしょう。おそらく,この点は,バイオ燃料が軌道に乗れば,もっと世界規模で計画的な栽培も可能となるでしょう。

以上が値上げの背景ですが,いずれにしても,今,ありとあらゆるものが値上げされています。物価も当然それにつられてあがることでしょう。そして,この値上げは,もはや一企業の努力でどうにかなるものではありません。
今こそ,政府が一体となって,物価上昇対策を考えるべきでしょう。これができなければ,消費税増税は不可能です。物価上昇して,消費税まで増税したら,おそらく,「まともに生活できない」人たちが急増し,結果格差社会がさらに広がるとともに,景気は悪くなり,税収が下がり,財政がさらに悪化するという悪循環に陥るからです。
消費税増税のためには,健全な景気の上向きが必要なのです。今回の物価上昇は,健全な景気上向きではなく,はっきり言えば「事故」のようなものです。だから,早急な事故処理が必要なのです。

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