あれは,あれで良いのかなPART2

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迫り来る大増税時代

2005年09月19日 15時18分46秒 | 増税問題
既に選挙前から指摘してきましたが,2年後の2007年以降,どんどん増税社会に進む可能性が極めて高くなってきました。
まず,政府与党は,定率減税が来年度半減することは決まっていたが,更に7年度には全廃する方向で検討しているとのことです。
ニュースソースはこちらです。)
また,経団連の奥田会長は,消費税率の10%と企業法人税の大幅減税の内容の提言を発表しました。
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税金貯金をはじめましょう!

まず,定率減税については,そもそも来年度半減することを知っている人はどの程度いましたでしょうか。そもそも住民税の均等割が今年からいわゆる専業主婦に対しても段階的に課せられていくこと自体知らず,6月の税金納付書をみてはじめてビックリしたという方が多いのではないでしょうか(ちなみに,専業主婦の均等割は,来年更に上がり,他の納税者との差はなくなりますよ。)。
ところで,定率減税とは,99年の小渕内閣の時に,景気対策として定められたもので,簡単に言うと,所得税20%,住民税15%分の税金をそれぞれ安くするというものです
そして,今回,「そろそろ景気もよくなってきたことから,定率減税辞めますか」ということで,来年度はまず10%,7.5%とすることが決まっていたのでした。ただし,全廃するのは抵抗があるなあ,ということから,その時期を見守っていたところ,今回の選挙で自民党が圧勝したことから,国民の理解が得られた(本当か?)ということで,全廃に踏み切ろうとしたものです。
具体的には,新聞記事の丸写しですが,年収700万円の人は,現在定率減税により8万2千円税金が安くなっていますが,来年度は4万1千円安くなるだけ(つまり今年より4万1千円高くなる)となり,再来年はこれがなくなるということになるため,今年からみたら8万2千円の増税ということになります。

また,配偶者控除等の控除制度も順次廃止されます。したがって,税金がかかる金額が高くなるため,必然的に払う税金も増えてきます。

さらに,定率減税だけではなく,三位一体改革の関係から,地方財源の確保を図るため,住民税の税率の増加も検討しています。その見返りとしての所得税率の引き下げは今のところ検討はしていないみたいです。
そうだとすると,住民税が更に値上げします。
もっとも,この辺りは,来年度以降,税制全体を総合的に見直していくと小泉総理は言っていますから,すべて負担増だけで終わることはないとは思いますが,あまり期待しない方がよいかもしれません。
いずれにしても,再来年度以降は,直接税だけでも10万円近く税金が高くなることがほぼ確実となりますので,今のうちから,税金を払うために貯金をしておきましょう!

また,消費税増税については,経団連が言っているだけで,決まった話ではありません。しかし,前述の総合的に検討する中には,消費税も当然含まれていますので,値上げすることはほぼ確実だと思います。
企業減税については,微妙な問題が残りますが,これも実現するでしょうね。

これらに対して,「あれ,自民党はマニフェストでサラリーマン増税はしないっていってたじゃない?」という方がいると思いますし,中にはそれを踏まえて自民党に投票した方もいると思います。
しかし,自民党が言っているのは,「政府税調の」サラリーマン増税はしないと言っているだけであり,そもそも増税をしないとは一言も言ってません。むしろ,消費税増税は示唆してますし,税制全体の見直しを主張していましたから,当然増税もあり得るという前提でマニフェストは記載されていました。
したがって,自民党のマニフェストには嘘はないことになります(皮肉を込めて)。

以上,まとめますと,「サラリーマンは,もはや気楽な稼業じゃなくなった」ということです。
ただし,2年後というところがくせ者です。この時期は,「参議院議員選挙」が待っています。したがって,この時期露骨なことはやらないとは思いますが,一方で,選挙が終わった今頃の時期に「いやあ,実は総合的に考えた結果,大増税するんだよねえ」というオチが待っているかもしれません。
いずれにしても,この2年間は,政府与党の動向に注意しておきましょう。

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ところで,大増税時代に対し,私はどう考えているでしょうか。
人に文句だけいうようでは賛同が得られないということを先の選挙で認識しましたので,こらからは私もできる限り人に文句をいうだけでなく,対案を提供していこうと思います。
とはいえ,大増税時代に対する対案は,抽象論しかなくて難しいなあ,と早くも挫折しています。