ギタリスト岡本博文 生徒諸君!

プロギタリストのリアルな経験談、本音を語って行きたいと思います。

ステージの4人しかいないのか?ファンに支えられているのか?

2018-04-17 07:42:23 | Weblog

この3月のセミナーに付随して。
特に高校生のみなさんにむけて。

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「多くのファンに支えられて、応援が励みになった。」という
言葉は、ステージに立つ人間は、
心からそういう言葉が時に出ることがあり、
それは素直な気持ちだし、
一度、良いステージが出来た人は、
普段も、そういうことをしみじみ思い出すことも多いと思います。
生き方が変わることもある。
それは美しい事実だと思います。

しかし、逆にいうと、ステージで起こっていることを
みんなが見て、聞いて感動して、
応援したくなる、という道筋こそが、基本な本筋だと思うのです。

最初から応援ありき、応援してもらったから、
応援に行く、応援してあげたから、応援してもらえる、
というのは、ラインとか、SNSとか、
何かの人間関係のお付き合いの延長でしかない、

と思うんです。
(時に、おつきあいも必要だけどね。)


感動もしてないのに、感動したふりをするには嘘がある。
みんなをみて、それを感動というのか?と思うのも、
時に自分の感受性をそこなってしまうと思う。

かといって、ライブが終わったあと、
「ここをこうすればよかった。ここはあかんかった。」
とばかり言いすぎるのも、友達ならタイミングは考えるだろうし、
それは、人の品格に関わるから、
よくよく考えたほうがいいとは思いますけど。

******
さて、ステージ立って見て、うまく演奏できないと感じた時、
よくよく冷静になってみると、ステージには、自分たち4、5人しかいない。
だから、4、5人がお互いの音をよく聞いて、いい音楽にするしかない、と思います。

良い音楽にする、というのは、
その場で、
自分の心が快感だったり、「上手くいってる」と感じるように、
最大限努力するということです。
そして、恥ずかしがらずに自分自身を等身大に出すこと。

いつも聞こえている音が聞こえない時もある。
それでも、耳を澄ませば、聞こえるし、
自分の音がでかいから、
人の音が聞こえない時も、ギタリストは多い。

結局、ステージで良い音楽をいつも奏でるために、
みんなで、その前に一人一人が準備して、
しっかり演奏することからしか始まらない。
それが感動を人に与えてくれる、というのを前提にしなければ、
そこには、始まりから、音楽や自分たち以外の不純なものが混じってくる、と思うんです。

そこから、本当の楽しさや充実感が生まれてくると思います。

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だって、音楽は、そういうものじゃないですか?
音楽やっている時ぐらい、人間関係から解放されて良いと思うんですけどね。
僕は。


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追記:

応援したり、されたり、が悪いとか、
ツイッターが悪い。ラインがよくない、という話ではないのです。
応援したりされたり。美しい。
そこに人と人が繋がりますから。
コミュニティーがあって、初めて人は成長すると思います。

演奏する人には、自分が自分から音楽を発信している、
という十分な自覚が必要。それには夢も責任もある。
という話です。

すくなくとも、僕はそう思いますね。


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