おかだ小児科医院公式ブログ

けが火傷のなつい式湿潤療法、江部流糖質制限食、渡辺派MEC食、おかゆから始めない離乳食、ボディソープを使わないスキンケア

子供用カゼ薬

2012年05月29日 | 
子供用カゼ薬は飲んではいけません。
代表的な子供用かぜ薬の成分です
【アセトアミノフェン】
鎮痛解熱剤です。アンヒバ座薬やアルピニー座薬と同じ成分です。熱は悪者ではありません。ただ熱が高くて「しんどい」
「寝れない」「水分が飲めない」「耳や頭が痛い」時にトンプクとして解熱剤は使うものです。
【dl-メチルエフェドリン塩酸塩】
中枢性鎮咳薬(咳止め)です。欧米では乳幼児には効果がなく、副作用の可能性があるため、乳幼児には使用禁止になっています。
【クロルフェニラミンマレイン酸塩】
鎮静性抗ヒスタミン剤です。眠くなることがあるだけでなく、痙攣(けいれん)を起こしやすくする可能性があり、最近の小児科医はほとんど使用しません。

カゼでしたら、薬は要りません。喘息、仮性クループ、細菌感染症は薬が必要ですが、子供用カゼ薬は効かないだけではなく、症状を悪化させる可能性もあります。

余談ですが、大人にはカゼ薬は効くのでしょうか?
大人でも「早めの何とか」を飲んでも早く治るわけではありません。カゼなら、寝ていれば自然と治ります。しかし、大人は、ゆっくりてていられないこともあり、体のしんどさを「カゼ薬」でおさえて、無理をするために飲むわけです。
ただ、【クロルフェニラミン】などの中枢性抗ヒスタミン剤は眠気を起こすことがあり、車の運転は非常に危険だと覚えておいてください。