岡花見日記

イラストレーターの岡花見です
………イラストレーションのこと 製本のこと

通奏低音

2013年08月27日 | 写真日記


ちょっと前の話になりますが、7月、
2泊3日のリコーダーの合宿がありました。

この合宿には、チェンバロの先生が特別参加。
レッスンは、連日、通奏低音付き。
さらに、通奏低音の「基礎の基礎」講座も開かれるという
贅沢な合宿になりました。

通奏低音とは、バロック音楽の伴奏のこと。
バロック音楽の楽譜を見ると、伴奏のパートには、
たいてい旋律だけしか書かれていません。
演奏者はそれをもとに、自分で適切な和音を付けていきます。
その付け方の基本を教わったのです。

この通奏低音、とにかく常に、鳴り続けていなくてはいけないのだとか。
チェンバロの先生も、学生時代、自分の先生から、
「演奏中に急死しても、手だけは動かし続けるように」
と、まるで「ゾンビになれ!」みたいな指導を受けたそうです。

講座の最後には、コレッリの「フォリア」に通奏低音をつける、
という「夏休みの宿題」も出されました。
8月も残りわずか。
イラストを描きながら、絵の具を乾かす時間に、
懸命に取り組んでいます。

山荘の心地よい時間

2013年08月20日 | 写真日記


わたしは以前、六本木の画廊に勤めていて、
展覧会の企画をしたり、作品集を作ったりしていました。

その画廊主の方とは、今もずっとお付き合いがあって、
日曜日に画廊主の山荘に遊びに行ってきました。

広い日本間に敷かれた、敦煌の絹のカーペットの上で、
珍しい掛け軸や、焼きものや、現代作家の作品を見せていただいて、
それぞれについて話される逸話やいわれや裏話は、縦横無尽。
洋の東西を飛び越えて、古代と現代をいったりきたり。
天に昇ったり、地に堕ちたり。
不思議に広く、深い世界に、どっぷり浸かって、心地よい時間を過ごしました。

写真は、山荘の庭の一角です。

球体関節人形と花火と

2013年08月17日 | 写真日記

今週は、仕事が一段落なので、
引越以来積まれっぱなしの段ボール箱を、
ひとつずつ開けて、片づけています。

そのまた前の引越(15年前)以来、開けてなかった箱もいくつかあって、
そのうちのひとつを開けたら、
大学卒業直後に作った球体関節人形が現れました。
身長約70センチ。
樹脂製です。

おお懐かしい!
しばらく部屋に飾っておこう。

それから夜は、神宮へ。
今、いっしょに仕事をしている方たちが、
絵画館前のイチョウ並木の真ん前にある事務所へ、
花火鑑賞に招いてくださったのです。

ビールを飲みながら、最高のロケーションで花火を堪能して、
それから楽しい会話の時間へ突入!

いい時間だったなぁ。

机の上ではDecember

2013年08月09日 | 絵日記


猛暑のなか、来年のカレンダー用のイラストを描いています。
もちろん春や秋、冬の風景も描きます。
「あまちゃん」じゃないけど、「机の上ではDecember」ですね。

さっき書留を届けにきた郵便配達のひとが、
「岡さん、来年の年賀状のご予定は?」
「え? ねんが……?」
「年賀ハガキは、ご入り用ではありませんか?」
「あ、暮れが近づいたら買います。そのときはよろしくね」

暑い盛りに来年の準備をしているのは、わたしだけじゃあなかったのね。

カレンダーに使う絵ではありませんが、先日描いた松の枝の絵を載せます。
Decemberを通り越して、画面の上ではJanuary、な気分です。

8月の風景

2013年08月05日 | 絵日記


日本薬局協励会の『KYOREI』。
薬局を経営するかたたちが読まれる月刊誌です。
わたしは毎月、表紙の絵を描いています。

季節ごとの雰囲気を加味していますが、
建物は、実在の薬局をモデルにしています。
ですから、8月号の表紙に描いた、このとても趣のある薬局も、
大分にほんとうに在るのです。
開局した昭和11年当時の建物、そのままなんですって。

正面に夏祭りのお飾り、背景に大きな雲。
8月です、真夏です!

みなとみらい駅

2013年08月02日 | 写真日記


急ぎで追加イラストを描くことになり、
モチーフを買いに、午前中、横浜の「みなとみらい駅」に行ってきました。

先月までは、急ぎの買い物といえば、吉祥寺駅か新宿駅周辺でした。
これからは横浜です。

素材を無事入手して、帰り道、エスカレーターを下りていたら、
地下のマーケットの奥にお魚屋さんがあって、その名も「東信水産」。
おお、引越前に良く買っていた、なじみ深いお魚屋さんです!

横浜方面にも出店しているんだぁ、と、
引っ越してまだ一月も経っていないのに、
急に懐かしいような、嬉しいような気持ちになって、
鯵を買って帰りました。

写真は、「みなとみらい駅」のホームからの眺めです。

花火鑑賞

2013年08月01日 | 写真日記


さいわい、お昼過ぎに仕事の修正ができあがったので、
今夜は、楽しみにしていた横浜みなとみらいの花火大会を見ることができます。
と言っても、会場へは行きません。家の窓からの鑑賞です。

ごはんを作って、窓際に移動したテーブルに並べ、
蚊取り線香をたいたら、準備OK!
あとは部屋の照明を落として、心静かに花火を待ちます。

定刻7時、まだ暮れきっていない空に大輪の花が開き、
少し遅れてドーンと轟音が届きました。

アッと思ってからシャッターを押すものだから、
写真はどれもタイミングがずれてしまったけれど、
実際の花火は、きれいで、大きくて、迫力があります。
大物もあれば、小さめの集団もあります。

いちいち歓声をあげているうち、
1時間20分がたちまち過ぎて、
今年の夏のビッグイベントが、ひとつ終わってしまいました。

夏草や…

2013年08月01日 | 写真日記


7月に、お引越しをしました。

家は小さな山の頂上にあるので、
毎日、すごい急坂を登り下りしています。

どれほどの急坂かというと、引越しのトラック三台のうち、
いちばん小さなトラックは馬力不足で登れなかった、というくらいです。

先月までは、窓の外には、どこまでも青空が広がっていましたが、
これからは、こんな風景。

なんの痕跡もないけれど、戦国時代に、ここはお城があった場所だとか。
「夏草や つわものどもが 夢のあと」……な感じです。

涼しい風が吹き抜けて、気持ちいいです。