『座敷牢からなんかニョロ~っとトビ出したようなカンジの.......』

私<OK>が、観た映画のこと、くだらない独り言などをつらつらと綴っております。 

『崖の上のポニョ』

2008年07月31日 | 劇場で観た映画2008
(2008/日/宮崎駿)   
【期待度】★★★・・ 【満足度】☆☆☆☆・   
【ハム喰う海で獲れた人面金魚なんだから皆もっとリアクションあるだろよ度】★★★★★   

不覚にも『となりのトトロ』が私にとって“泣ける映画”に分類されたのは・・・・・結構最近の事である。 ・・・恥ずかしい話だが事実なのだから仕方がない。 涙腺のスイッチが壊れたのか? 歳はとりたくないもんだ・・・ 
そんな事もあり、今現在私の中での宮崎駿作品No1の座は『となりのトトロ』となっている。 それに続くのが『天空の城ラピュタ』だ。 もちろん『風の谷のナウシカ』も名作だとは思うが、これを当時劇場鑑賞したまだ幼き私は、むしろ同時上映の『名探偵ホームズ』の方により大きな満足感を味わっちゃった記憶が残っている。 これがいまだ『ナウシカ』を絶賛し辛い“心の枷”となっているのも事実だ。
まぁ、なんだかんだ言ってジブリ=宮崎駿作品の殆どを見ちゃってるのだが、個人的には『もののけ姫』あたりからイマイチ魅力を感じなくなった。 『千と千尋~』や『ハウルの~』など面白いんだけどあまり乗れない・・・ご子息の『ゲド戦記』に至っては残念ながらあまり面白くもなかった。 ・・・アニメ作品なら、私は既に“ジブリ”から“ピクサー派”へと乗り代わっていたのだ。 
そんなカンジでこの宮崎駿最新作もかなり興味が無かったのだが・・・依然、ジブリ=宮崎作品人気は侮れない・・・私の周りに存在する宮崎駿フリークの人から「一緒に観に行こう」との誘いを受けた。 ・・・正直、今回かなり嫌だった。 でも、映画に誘われるという行為自体は嬉しくってなかなか断れない・・・でもかなり嫌だった。 
なんだか『となりのトトロ』に雰囲気の似たこの作品で「もしかして・・・私泣いちゃうんじゃないか」と言う恐怖感がムクムクと湧き上がったせいだ・・・ 変な地雷を抱えちゃうと映画鑑賞も楽じゃないのだ・・・  
結果的にいうと“泣く”心配するような映画ではなかった。・・・フフン!俺様舐めんなよポニョ!ってなもんだ。(『トトロ』も泣くような映画じゃないと思うが...) 

でも今回の宮崎駿アニメ、個人的にはかなり楽しめた。 少なくとも『もののけ姫』以降一連の作品より素直に好感が持てた一品だ。 
・・・まぁ宮崎駿=ジブリ=アニメ映画に“何を求めてるか”の違いによって大きく左右されるモンなんだろうけど・・・ 私は前記したようなカンジの人だし・・・一緒に行った友人はぜんぜん乗れなかったみたいだし・・・ 

海でビンに入り込んで動けなくなっていた人面金魚を助けた少年ソースケは、ソレをポニョと名付けて可愛がります。 ・・・口から水を飛ばすわ、ハム食うわ、喋るわ、度々眠ってて「死んだんじゃねーか?」とドキドキさせるわ、の人面金魚ポニョ。 海底で謎の企てに勤しむお父さんフジモトに連れ戻されてしまいますが、その魔力を盗んで人間の姿となったポニョは再びソースケの家へと・・・・大津波と共にやってきたからサァたいへん。 
町は津波と高潮ですっかり水没しちゃったよ、ホント大迷惑だよどうすんの?・・・といった話。 ・・・お父さんは常に海に出ていて、崖の上の一軒家で殆どお母さんと2人暮らしなソースケ。 そのお母さんは、お父さんが帰って来ない事以外は何事にも動じない・・・高波の大災害時にも幼い子供を家に残して出て行っちゃうような肝っ玉母さんであるから・・・・まだ5歳だが、かなりしっかりした立派な少年だよソースケ。 こんな子なら将来も楽しみだね。 
そんなソースケに惚れ込み人間の姿となって再度現れたポニョは、魔法の力を使いタイヘンな状況になったソースケをお手伝い・・・可愛いけど、落ち着きが無いし、すぐ寝ちゃうから困り者だ。 まぁ、そのお父さんフジモトは何をしたいのか、どういうキャラなのかもイマイチ解らない謎の人物だし・・・お母さんはそれ以上に漠然とした超自然的存在なもんで・・・この親にして、この子アリ、のポニョ。 ・・・コレは幼い2人を軸にして、“親のあり方”をも考えさせるモノなのか・・・ 
まぁなんだかんだ言っても早い話が“人魚姫の宮崎駿版”作品で、海辺の町舞台に幼い少年と謎の人面金魚の間に結ばれる愛情と、それを取り巻く騒動が描かれる。 CGを廃して原点回帰ともいえる全編手書き作画のこだわりも表現に独特の“味”を感じさせ、なんだか温かみのある作品作りの方向性としては間違ってないと思います。 
幼い少年ソースケはともかく、なんだか解んない人面金魚ポニョの存在や、それに伴う異常な現象もギリギリ安易に受け入れてしまう母親をはじめとした人間世界は正に“寓話的”演出なのでありますが・・・ その中でも、ゴミが散乱した海の描写や、介護ホームと接する生活環境、晩メシは即席ラーメンとか・・・微妙に現実的な部分もしっかり混在させる世界観が面白い。 そんな現実と非現実を混ぜ込んだ宮崎流演出のバランス感覚を評価したいな。  
いやいやこれ結構好きです、楽しめました。 ・・・特に晩メシの即席ラーメンが普通ぅ~で好き。




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2 コメント

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おひさです~ (もも)
2008-08-01 23:12:20
またまたご無沙汰してますm(__)m
ちょこちょこ覗いてはまだお休み中だったので・・・もっとしばらくぶりにきたら、一気に更新されてました(*_*)(笑)

これ見ましたよ~。
かなり子供向けな感じでしたね~。
いろいろと疑問も残りましたが、素朴できれいな画面とポニョのかわいさには満足でした。
でも、私の隣で見ていた女性の方のように感動はしなかったかな~その方はラスト間際ではハンカチを出して涙をぬぐってました(^-^;
そして、エンディングでは、あちこちから聞こえる子供の歌声にのって、首を振ってリズムをとってました。。。
とっても純粋で子供のような心をお持ちの方に違いありません!(笑)
ひどいサボり癖で・・・すいません (OK)
2008-08-04 23:01:57
>ももさん ご無沙汰しております
色々問題が重なり長らく放置してましたが、なんとかボチボチ再開しております、スンマセン。
相変らずのペースで映画は観てるんですが、PCいぢるのに不備などありまして...

『ポニョ』、対象年齢がグッと下がった宮崎作品でしたね。 でも私けっこう楽しめましたよ・・・中身子供だから(笑)
なんか子供の頃見た『パンダコパンダ雨降りサーカス』を思い出させるドキドキワクワク感もあって・・・ 
ただ、雑多なキャラクターや背景の描き込みにも中途半端に欲張っちゃってるから、なかなか純粋な気持ちでお話に入り込み辛いんですよね~ 大人目線では妙に引っ掛る障害物が多い演出というか・・・ 
・・・でもまぁ楽しめました・・・中身が子供なもんで(笑)
しかし感動してハンカチ必要になるほどじゃぁ無いと思うけどなぁ・・・まだまだ私もそこまでの境地には達せて無いって事か・・・修行が足りんな・・(何の?)
  
では