ねがいのいえ理事長 藤本真二のブログ

障害を持つ方たちに寄り添い支援する日々の中で感じたこと、そのほか伝えたい話題などを、思いのまま日記風に綴ります。

理不尽なこの世界

2022-05-23 01:13:13 | Weblog
 新年度を迎え、去り行く人と新たに迎え入れる人が交差する季節。新規事業は4本同時進行中、新法人へ事業移行に向けて超多忙のはずが。今まで自分一人で背負ってきた裏の作業を各部署の責任者に任せてみたら、役員全員、ストレスで毎日曇り顔だが。

 おかげで自分はおよそ15年ぶりに満開の桜を楽しむ時間が取れて、高級カメラをレンタルして撮影旅行などに出かけてみたり、夜ひとりの時間になると溜め込んでいたミステリーを読破したり、なんだか自分の時間を満喫の日々。

 また、感染源になってはいけないと思い1年半ジム通いを自粛している間に、あらゆる検査値が悪化しもう長くは生きられないと覚悟を決めたものの、トレーニングを再開したらその日から血糖値が下がり健康体に戻った感。

 コロナ禍で建設業界の影響などあり昨年は様々なことが滞ったが、そろそろ動き出しそうなところでもありながら。世界の悲惨な情勢を毎日見ながら、心は暗く淀みがち。大量殺人と呼ぶべき明らかな犯罪が、なぜ国家間では許されるのか、世界の誰も止めることができないのか。普通に生きているはずの人々を苦しめる残虐な行為をなぜ実行できるのか。

 自分にはわからない。不可解で理不尽なことばかりのこの世界。それでも日々の日常は、自分にできることをやっていくしかないこの世界。

 昨年の大河ドラマは、あらゆる人々の幸福に尽くした社会活動家の物語。史上最高の大河、そして憧れと目標の人物像を見せてくれた。毎週感動だった。今年の大河は史上最悪、不愉快極まりない疑いと裏切りの連続。何も学ぶことはない。もう見るのをやめよう。

 そんな人間である。

子どもたちに幸せな世界を

2022-03-20 15:01:07 | Weblog
 通信技術が進化し隠し事のできない世界になったこの時代に、大国が暴走し、一国の暴力を止められないなどということがあるのか、信じがたい毎日。抑止力になるはずだった最終兵器だが、追い詰めたら錯乱して使用されるかもしれないと怖れ、止めに行くことができないとは、なんと馬鹿げた世界だろう。

 一方で感染拡大は止まらず、こんな悲しみの尽きない時代に、子どもたちに幸せな世界を用意してあげられるのだろうかと思ったりするが、子どもたちの無邪気な日常は平和に過ぎてゆく。

 遠くへ引っ越して行く園児がみんなよりひと足先にお別れの日を迎え。愛らしい女児を保育士全員が順番に抱きしめてのお別れ。この想いの深さが、小さな保育園が持つ強い絆なのだろう。2週間後にはまた今年の園児たちとのお別れの日を迎えるが。

 子どもたちに幸せな世界を保証することは、世界中の大人の義務であり責任である。平和を壊すのは許せないと今日も涙で誓う。

分かち合う想い

2022-02-23 20:51:11 | Weblog
 2年間ひとりの感染者も出さずに乗り切ってきたのに、ついに1人目の陽性者が出ると、次々に広がり大クラスターになって、全部署休業に追い込まれ。10日間の休業からじょじょに通常営業に戻り、すっかり元の日常を取り戻した感。あれから早くも1ヶ月が経ちましたが。他の施設でも感染があとを断たず、休業があちこちで起きています。

 感染力と反比例して毒性は弱まりインフルエンザ程度になっていくという予測も聞かれたが、次は感染力も毒性も強力な株が現れたという情報もあり、世界はこれからもずっとこの危機から逃げられないのか。

 しかし人々の暮らしに休業はない。先のことはわからなくても、介護の限界を迎えるご家族のためにグループホームづくりは休まずに進めなくては。この2年止まっていた計画が今年にしわよせで、今年建設の新規事業が4件同時進行。まもなくやっと着工です。

 ますます人材が必要になる時ですが、「こんな素敵な居場所を自分でも作りたいので」とみんなに挨拶して、ベテランスタッフが去って行きました。
「困っている人のすべてを支える」
「出会った人の生涯に寄り添う」
 同じ想いの事業所が世界に一軒でも増えてくれるのなら幸い。

維新の志士

2022-01-04 22:57:54 | Weblog
明けましておめでとうございます。

年中無休のねがいのいえは年末年始も必ず誰かが出勤していますが、以前のように元日からたくさんの利用者が来られることは減り、本当に大変な人だけになった近年。自分はITの導入に専念させてもらい、目と首が疲れました。

新年なので猫のお墓にいつもより高い花を供え、昨日は深谷の大河ドラマ館に再び行ってきました。
社会を変えようと志す政治家が自分を幕末維新の志士になぞらえるように、福祉の社会活動家も維新大好き、自分もそんなみなさんと同様、坂本龍馬の姿がいつも胸にありましたが、これからは渋沢栄一の思想を学び、実践を追いかけようと思います。

今週末で閉館のドラマ館、このままずっとここにいたいと思いました。ここは終わるけど、記念館と生家は永遠にあり、次は栄一が見て育った血洗島の地を歩いてみようと思いました。

みんなが幸せでなければいけない

2021-12-26 21:16:01 | Weblog
 久々に見た大河ドラマに毎週感動のこの一年。幕末ものはたいてい明治10年くらいで終わるが、90歳で天寿を全うする昭和まで描かれたのは初めて。経済で国を興し初の民間福祉施設を開き、戦争も震災も体験してなおも多くの人を救おうとする渋沢栄一の、「みんなが幸せでなければいけない」という想いに最後まで震えた。経営者としてのヒントを学びたくて見始めたのに、福祉人としての魂のほうが強く教わった。

 天才現ると感じさせた主役の内包がすさまじく、最後のラジオメッセージが一年の全てを締めくくった。産業育成の足跡をもっと描いて欲しかったが、惜しむらくは、スタートの遅れとオリパラで回数が大幅に削られたこと。本来なら3月まで続いてよかった・・・

 これほどの偉人がいたのにあまり知られていなかったのは教育の欠陥でもある。そしてその偉人が同じ県内であることも感銘。大河ドラマ館閉館の前にもう一度訪れよう。谷中の墓前にもお参りしたい。

埼玉の事業家

2021-11-01 21:31:55 | Weblog
 未曽有の事態に多くの人が苦しい生活を強いられたこの2年。政治に関心のない若者もさずがに今回は黙ってないだろうと思いきや、史上3番目の低い投票率とは。この国は大丈夫なのか・・・

 毎回期待以上を見せる渋沢栄一のドラマ。「一番大事なのは民」と語り、産業の振興で国を豊かにしながら福祉事業まで描くこの大河はやはり史上最高。経営者としても福祉家としても尊敬してやまない。それが埼玉の人であることも誇らしい。
 鹿賀丈史が演じて以来の大久保利通ファンにとっては、大久保を悪者にしないで欲しかったが。西郷も大久保もいい最期。いい脚本だった。始まりも遅れオリパラで中抜けもあり、春まで延長したらいいのに。

 新法人として新たにスタートを切ろうとしている一方で、いつのまにか大きくなってしまった組織が、ある日自分が急死してもみんなが困らないようにと、準備を着々と進行中。そして、他団体のみなさまと連携し支援と学びを築いてきたNPO法人埼玉よりどころねっとも、自分が急に倒れた時にみなさまに迷惑をかけることがないよう、法人としては解散し、任意団体に戻すことにしました。

 久しぶりに集まっていただいたみなさまの近況を報告しあい。みんな小さな事業所からスタートして今や大規模団体に成長したり、あえて大きくならずに本当に困難な人に向き合い続けてきたり、このネットワークに集まった仲間は本当に素晴らしい方々でした。

 自分にできないことを成し遂げるみなさまから教わり互いに高め合いながら、これからも一緒に成長していくことを確認し合いました。

心のケア全国展開

2021-10-23 09:09:26 | Weblog
他の団体で利用を断られ、学校時代も普通の暮らしを送るのが困難だった方たちが、ねがいのいえと出会い通常の生活が送れるようになる。それでもただ一人、年に1回の大パニックがあるグループホーム入居者の方。その年に1回が今週だった。

以前は、今夜は一晩中と覚悟したものだったが、今では数時間で落ち着き夜間は眠ってくれるようになったので、以前より格段に楽ちん、年に1回のその大波も着実に縮小の方向へ。強い薬を使うこともなく数時間で本来の自分を取り戻すことができるのだから十分OK。

行動障害の対応に困り相談を寄せられた遠方の方と初の対面。コロナ禍でお会いすることができず、電話とメールの助言だけで問題を解決された素晴らしい支援者。どんな方なのかと思っていたら、想像以上に本当に素晴らしい方だった。

この業界、経験は関係ない、資格より資質、と昔から主張してきたが、意欲も理解もない長年の経験者よりも、入職間もない正しいセンスを持った人のほうがはるかに優れているモデルのような方だった。

しかし思いをくみ取ってもらえない事業所に、利用者の方の生活を24時間支え、家族と暮らせなくなった時のことにまで思いを馳せる理念はなく。

「自分でやりませんか。ねがいのいえの支店を出して任せますよ」と伝えた。

心のケアを実践している仲間に支店を任せるという、ねがいのいえ心のケア全国展開が見えた気がした。全国の意欲ある仲間募集してもいいかも。

青天を衝け

2021-10-12 23:27:11 | Weblog
 親子の命を奪った容疑者がようやく過失を認めるコメント。自分の過ちを認めるまでにこれほどの期間を要するとは、過ちを認めようとしない人間の哀れさを禁じ得ず。最初から誠実に真摯な謝罪に徹していれば遺族の傷は最小限で済んだのに・・・しかしこんな人間は世の中に多い。

 感染は急激に減ったが、理由が専門家にもわからないというのが手放しで喜べない不安要素。しかしこの状況で、一律10万円給付とかGOTOの再開とか、選挙を意識した提案にセンスを疑うばかり。それは全て税金でありのちの借金になるものなのに。国民が意識を高く持つべき。

 数年に一度、気になる主人公の時だけ見る大河。全部見てるのは「真田丸」以来。経営者としてステージを上げたいと思っていた時にタイムリーな主役だった渋沢栄一のストーリーは、大河史上のベストではないかと思えるほど毎週感動。栄一の生き様もさることながら、主役の俳優の演技がすごい。名脇役をつとめた堤真一が去り際に「君は天才だ」と語ったのは、やっぱりそうかと自分の目も褒められた気がした。

 しかもその舞台が同じ県内にあるなんて、なんと素晴らしい巡り合わせだろう。栄一の生家、従弟の尾高家と周り、ドラマ館では栄一がパリ万博で度肝を抜かれたという世界初のエレベーターを模したセットも見ることができて、感動、感激。思わず涙ぐんだ。

 ついでに新選組の描き方も素晴らしかった。「燃えよ剣」も必見か。

 来年は三谷脚本なので40年ぶり大河2年続けて見ることになりそうだが。もう10月なのに栄一の偉業のほんの始まりまでしか描けていない。もう一年続けてくれないだろうか・・・

MINAMATA

2021-09-25 16:21:37 | Weblog
 存分に楽しんだお庭プールもついにスタッフの手で撤去され夏も終わり。その日は暑くてプール日和だったが。

 感染爆発で事業所間の行き来を極力抑えて手伝いに入るのも控え、時間と体力を持て余して1ヶ月。感染は減ってきたもののその原因もわからないのではまだ元に戻すのをためらうところ。
重症児の母が史上初の女性総理になるかも。10年前だったらファンタジーだったことが現実に起こりうるなんて。ぜひ実現して欲しいが。

 映画はあまり見ないほうだが、これは行かなければ、と見に行った「MINAMATA」。事実に基づくと言いながら本当はもっと厳しかったはずだが、過剰な悲惨さはマイルドに抑え、ユージンスミスの足跡を描いた秀作。その生き様と魂がしっかりと伝わった。

 これを日本人ではなくハリウッドが制作したことに思うところが尽きない。ユージンを演じるジョニーデップ、そして被害者の会リーダーを演じた真田広之の重厚な演技は、まるでゾーンに入っていたかのよう。

 世界史に残る公害病発祥地の物語。日本人はみんな見たほうがいい。
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オリンピックをやっているからといって

2021-08-10 23:38:18 | Weblog
 オリンピックと感染拡大は関係ないなどと国民の気持ちを全く理解できない政治家と官僚たちは、国民の信頼を失ったことを選挙の結果でしか分かり得ないのだろうか。しかし、オリンピックをやっているからといって、自粛生活がばかばかしいとか、もう政府の言うことを聞いていられないと言って遊びに行くのは自殺行為。為政者がどんなに愚かでも我々はやはり外に出てはいけないはず。路上飲みに海水浴、テレビ局スタッフの打ち上げと、みんなそんなに我慢できなくなっているのだろうか。ネットにデマを流す輩は何が楽しいのか、そのデマに躍る人たちは、多くのフィルターに濾過されたプロの報道よりも個人の口コミでしかないSNS情報を信じるのはなぜなのだろうか?

 感染者が次第に近づいてきていることを実感する日々。本当は、東京へ通勤する人は極力休んでもらい、保育園はエッセンシャルワーカーと流通業の子だけにして欲しいと言いたいところ。しかし毎日の暮らしは変わりなく過ぎてゆく。酷暑の夏を少しでも楽しんでいただきたく、夢だった庭のプールを導入。スタッフは仕事終わりのナイトプールと喜んでいます。