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抗がん剤ロボットが調製 松江市立病院導入

2017年11月08日 20時54分10秒 | 地域

抗がん剤ロボットが調製 松江市立病院導入

 2017年11月7日 (火)配信山陰中央新報
 
 松江市立病院(松江市乃白町)が、抗がん剤の混合調製ロボットを導入し、本格運用を始めた。薬剤師が手作業で行っていた調製をロボットに任せ、抗がん剤が健康に与える悪影響から薬剤師を守る。作業負担を軽減し、患者の服薬指導を充実させる。山陰両県の医療機関では先駆的な試みという。

 同病院によると、抗がん剤はがん細胞だけではなく、健康な細胞の成長・増殖にも影響を与える恐れがある化学物質を含む。このため、手作業で調製する場合、吸入や皮膚への付着などを防ぐ必要がある。

 欧米など海外では、作業に当たった薬剤師が不妊やがんになった事例の報告がある。対策として、数十年前から調製ロボットが導入されているが、日本では普及していない。

 同病院には17人の薬剤師がおり、入院・通院患者向けの調剤業務や抗がん剤治療計画の管理、服薬指導などを担当している。抗がん剤の調製は従来、仕切りのある狭い空間の中に手だけを入れて行えるなど、安全対策を施した専用室で実施。健康への影響は確認されていないが、ミス防止のため3~4人を配置する必要があり連日、半日がかりの作業になるなど、作業負担は大きい。

 対策として導入したロボットは国産の「ケモロ」。処方内容をバーコードで確認し、双腕で注射器や容器を操って薬液の注入や溶解を正確に行う。導入費は5千万円。同機の導入は中四国地方で初めて。導入により、調製に当たる薬剤師を1人減らせるという。

 松江市立病院は3月にがんセンターを開設。力を入れているがん治療を、さらに充実させる取り組みの一環として導入した。佐伯由美子薬剤師は「安全性が高まり、仕事の効率化にもつながる。患者指導などにさらに集中したい」と話した。


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