小児がん:3歳で小児がん発症、栄島四郎さん(12) 経験元に絵本出版 治療する子ども描く /神奈川
2019年9月24日 (火)配信毎日新聞社
小児がんについて知ってもらおうと手作りのレモネードを売って売上金を寄付する「レモネードスタンド」の活動を続けている小学6年の栄島四郎さん(12)=横浜市西区=が、絵本「ぼくはレモネードやさん」を出版した。3歳で小児がんを発症した栄島さんの経験を元に、治療する子どもたちの様子などを描き、絵や文章も自身が手がけた。
栄島さんは3歳のときに小児がんを発症。手術や放射線治療などを経て退院した。疲れやすいなどの後遺症が残り、直後は階段を上るのもままならなかったという。現在も再発の有無を検査するため定期的に通院している。日々のトレーニングは欠かせないが、小学校の体育の授業にも参加できるようになった。
絵本には小児がんを患った子どもたちがどのような治療をして生活を送っているかが描かれている。一緒に入院していた友達と点滴を転がしながら病院内を散歩して遊んだこと、病室の電気を消してみんなで雷を見たこと、治療の副作用で成長ホルモンが止まってしまったため今も自分で毎日注射を打っていること――。小児がんで亡くなった友だちへの思いも込められている。
レモネードスタンドの募金活動は、小児がんを患ったアメリカの少女が病気のことを知ってもらおうと始め、全米に広がった。近年は日本でも開催されるようになっている。
栄島さんがレモネードスタンドの活動を始めたのは小学3年生のとき。母からもらった絵本で活動を始めた少女のことを知り、「小児がんのことを知ってもらって、薬をつくるためにやりたい」と地域のクリスマス会で初めてスタンドを開いた。以降、横浜のほか、母の実家がある岡山県などで年に数回、活動を続けている。絵本はこれらのイベントで自己紹介するために作った紙芝居が元になっている。
小児がんは種類が多く、栄島さんが患った脳腫瘍だけでも100種類を超える。それぞれの症状が異なるために治療が難しく、薬の開発が進んだ現在でも約3割の患者が亡くなる現状がある。栄島さんは「小児がんになった子どもが全員治り、再発や後遺症に悩まないようになってほしい」と話す。税込み1620円。本の売り上げの一部は小児がんの子どもやそのきょうだいの支援、薬の開発のために寄付される。問い合わせは生活の医療社(03・6820・8371)。【中村紬葵】
2019年9月24日 (火)配信毎日新聞社
小児がんについて知ってもらおうと手作りのレモネードを売って売上金を寄付する「レモネードスタンド」の活動を続けている小学6年の栄島四郎さん(12)=横浜市西区=が、絵本「ぼくはレモネードやさん」を出版した。3歳で小児がんを発症した栄島さんの経験を元に、治療する子どもたちの様子などを描き、絵や文章も自身が手がけた。
栄島さんは3歳のときに小児がんを発症。手術や放射線治療などを経て退院した。疲れやすいなどの後遺症が残り、直後は階段を上るのもままならなかったという。現在も再発の有無を検査するため定期的に通院している。日々のトレーニングは欠かせないが、小学校の体育の授業にも参加できるようになった。
絵本には小児がんを患った子どもたちがどのような治療をして生活を送っているかが描かれている。一緒に入院していた友達と点滴を転がしながら病院内を散歩して遊んだこと、病室の電気を消してみんなで雷を見たこと、治療の副作用で成長ホルモンが止まってしまったため今も自分で毎日注射を打っていること――。小児がんで亡くなった友だちへの思いも込められている。
レモネードスタンドの募金活動は、小児がんを患ったアメリカの少女が病気のことを知ってもらおうと始め、全米に広がった。近年は日本でも開催されるようになっている。
栄島さんがレモネードスタンドの活動を始めたのは小学3年生のとき。母からもらった絵本で活動を始めた少女のことを知り、「小児がんのことを知ってもらって、薬をつくるためにやりたい」と地域のクリスマス会で初めてスタンドを開いた。以降、横浜のほか、母の実家がある岡山県などで年に数回、活動を続けている。絵本はこれらのイベントで自己紹介するために作った紙芝居が元になっている。
小児がんは種類が多く、栄島さんが患った脳腫瘍だけでも100種類を超える。それぞれの症状が異なるために治療が難しく、薬の開発が進んだ現在でも約3割の患者が亡くなる現状がある。栄島さんは「小児がんになった子どもが全員治り、再発や後遺症に悩まないようになってほしい」と話す。税込み1620円。本の売り上げの一部は小児がんの子どもやそのきょうだいの支援、薬の開発のために寄付される。問い合わせは生活の医療社(03・6820・8371)。【中村紬葵】
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