県外避難、被ばく医療訓練 島根原発、3日間終了
2019年11月11日 (月)配信共同通信社
全国で唯一、県庁所在地にある松江市の中国電力島根原発で、大地震による重大事故が起きたと想定した政府の原子力総合防災訓練が10日実施され、3日間の日程を終えた。5~30キロ圏の住民が岡山、広島県などに避難し、駆け付けた県外の医療チームが被ばく患者を想定し対応した。
10日は既に放射性物質が放出されたとして、国指針の基準値以上の放射線量が確認された5~30キロ圏の住民が県内外へ。松江市と島根県出雲市の集会所などでは、緊急速報メールなど避難呼び掛けに応じて集まり、大型バスに乗り込んだ。
避難先の岡山県倉敷市立福田南中では、倉敷市などの職員が松江市の住民約100人を体育館に誘導。視覚障害がある安達通男(あだち・みちお)さん(70)は「災害時は、慣れていない人が介助するので大変だと感じたが、心構えができた」と話した。
島根大病院(出雲市)では広島大などのチームがヘリコプターで運ばれた模擬患者を治療し、除染と放射線量測定も進めた。島根大病院麻酔科の日下(くさか)あかりさん(37)は「原子力事故を想定した研修はあったが、今後も定期的に受ける必要があると感じた。被ばく医療は難しいことが多い」と振り返った。広島大病院の津村龍(つむら・りゅう)診療准教授(51)は「実際の災害では多くの患者がいる。病院の受け入れ態勢をどうするかが課題だ」と話した。
2019年11月11日 (月)配信共同通信社
全国で唯一、県庁所在地にある松江市の中国電力島根原発で、大地震による重大事故が起きたと想定した政府の原子力総合防災訓練が10日実施され、3日間の日程を終えた。5~30キロ圏の住民が岡山、広島県などに避難し、駆け付けた県外の医療チームが被ばく患者を想定し対応した。
10日は既に放射性物質が放出されたとして、国指針の基準値以上の放射線量が確認された5~30キロ圏の住民が県内外へ。松江市と島根県出雲市の集会所などでは、緊急速報メールなど避難呼び掛けに応じて集まり、大型バスに乗り込んだ。
避難先の岡山県倉敷市立福田南中では、倉敷市などの職員が松江市の住民約100人を体育館に誘導。視覚障害がある安達通男(あだち・みちお)さん(70)は「災害時は、慣れていない人が介助するので大変だと感じたが、心構えができた」と話した。
島根大病院(出雲市)では広島大などのチームがヘリコプターで運ばれた模擬患者を治療し、除染と放射線量測定も進めた。島根大病院麻酔科の日下(くさか)あかりさん(37)は「原子力事故を想定した研修はあったが、今後も定期的に受ける必要があると感じた。被ばく医療は難しいことが多い」と振り返った。広島大病院の津村龍(つむら・りゅう)診療准教授(51)は「実際の災害では多くの患者がいる。病院の受け入れ態勢をどうするかが課題だ」と話した。