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先生の負担、首都から軽減 中学では7割過労死ライン 都教委が働き方改革

2018年01月07日 00時42分02秒 | 自殺・過重労働
先生の負担、首都から軽減 中学では7割過労死ライン 都教委が働き方改革
2018年1月5日 (金)配信共同通信社

 過重労働が課題となっている教員の負担を軽減し「ブラック化」に歯止めをかけようと、東京都が教員の働き方改革計画の策定を進めている。対象は都内の公立学校の6万人以上。在校時間に具体的な上限を設けるほか、休日出勤の一因となる部活動指導に外部人材を活用するなど、環境改善を進めることも柱だ。
 教員の働き方改革は国も緊急対策をまとめ、勤務時間の上限などを今後検討する。都教育委員会の幹部は「東京の中学校では教員の7割近くが過労死ラインを超えており、現場は限界を超えている。国の議論を待たずに動くことが重要だ」と意義を強調する。
 都教委は2017年6~7月、公立学校教員の勤務実態調査を実施。週当たりの在校時間が60時間を超える教諭は小学校で37・4%、中学校で68・2%に上った。都教委はこれらの教諭は、おおむね月80時間超の時間外労働が目安の「過労死ライン」を上回っていると分析した。
 都教委が17年11月に公表した計画の中間まとめは、こうした教員をゼロにすることを当面の目標に掲げた。平日の1日当たり在校時間を11時間以内にし、土日のどちらか1日は必ず休めるようにする。仕事内容の見直しや外部人材の登用、教員の増員も盛り込み、一部の経費は18年度予算要求に計上した。
 だが学校現場からは実効性に疑問の声も上がる。区立中の男性教諭(35)は「現場に目を向けるのはありがたいが、授業の準備や部活動、生活指導、トラブルへの対処など仕事量が多く、1日11時間を上限にしても守れない」とこぼす。
 別の区立中の男性教諭(57)も「今の仕事量は行政が作ってきた面もある。教員を増やすなどの抜本的な対策がないと解決しない」と訴える。
 早稲田大の菊地栄治(きくち・えいじ)教授(教育社会学)は「行政が必要な環境整備をした上で、現場が『やらされ感』なく自ら業務の見直しなどに取り組み、若い人たちが教員を目指しやすい学校に変えるべきだ」と話している。
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