中央社会保険医療協議会
患者のクレーム対応、専門職種の配置を評価
紛争への発展防止、職員の負担軽減を狙う
中央社会保険医療協議会総会(会長:森田朗・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は12月7日、医療提供体制の関連で、「患者サポートの充実」について議論。患者や家族からのクレーム、苦情などに対し、中立的な立場の者が介入する体制を評価する方針を了承した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。
「院内で中立的な立場の人が受け止めると、紛争への発展を防ぐことができる。また、様々なトラブルをまず受けるのは看護師であり、その離職を防ぐ意味でも体制を整えることが重要」(厚労省保険局医療課長の鈴木康裕氏)。
健康保険組合連合会専務理事の白川修二氏は、「おおむねこの方向でいいが、患者の不安などの解消は、どの医療機関でも取り組んでいることではないか。カウンセリングなどに関する専門的な知識を持つ人が対応する場合を評価するのであれば、まだ理屈として分かる」と質問。これに対し、鈴木課長は、「院内で不満などに対応する体制を取っているのは前提。その上で、専門職種を置き、マニュアルを作り、対応体制を取っているところを評価するという意味」と説明した。
厚労省が例に挙げた、全国社会保険協会連合会では、2006年から医療安全管理者養成研修にコンフリクトマネジメント論を組み入れ、2008年からはメディエーター養成を開始、これらにより有害事象が減少している。また福井総合病院では、2002年4月から3年間の苦情・クレーム273件のうち、1次対応で納得せず、2次対応に進んだ126件すべてに中立的ジェネラル・リスク・マネジャーが介入することにより、和解に進むなどして、訴訟に発展する例はなかった。
12月7日の中医協総会では、2012年度診療報酬改定に関する意見書をまとめたほか、病院医療従事者の負担軽減策(『改定率には言及せず、中医協が厚労相に建議』、『「当直明け手術予定なし」「交代制」を評価』を参照)などを議論。
患者のクレーム対応、専門職種の配置を評価
紛争への発展防止、職員の負担軽減を狙う
中央社会保険医療協議会総会(会長:森田朗・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は12月7日、医療提供体制の関連で、「患者サポートの充実」について議論。患者や家族からのクレーム、苦情などに対し、中立的な立場の者が介入する体制を評価する方針を了承した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。
「院内で中立的な立場の人が受け止めると、紛争への発展を防ぐことができる。また、様々なトラブルをまず受けるのは看護師であり、その離職を防ぐ意味でも体制を整えることが重要」(厚労省保険局医療課長の鈴木康裕氏)。
健康保険組合連合会専務理事の白川修二氏は、「おおむねこの方向でいいが、患者の不安などの解消は、どの医療機関でも取り組んでいることではないか。カウンセリングなどに関する専門的な知識を持つ人が対応する場合を評価するのであれば、まだ理屈として分かる」と質問。これに対し、鈴木課長は、「院内で不満などに対応する体制を取っているのは前提。その上で、専門職種を置き、マニュアルを作り、対応体制を取っているところを評価するという意味」と説明した。
厚労省が例に挙げた、全国社会保険協会連合会では、2006年から医療安全管理者養成研修にコンフリクトマネジメント論を組み入れ、2008年からはメディエーター養成を開始、これらにより有害事象が減少している。また福井総合病院では、2002年4月から3年間の苦情・クレーム273件のうち、1次対応で納得せず、2次対応に進んだ126件すべてに中立的ジェネラル・リスク・マネジャーが介入することにより、和解に進むなどして、訴訟に発展する例はなかった。
12月7日の中医協総会では、2012年度診療報酬改定に関する意見書をまとめたほか、病院医療従事者の負担軽減策(『改定率には言及せず、中医協が厚労相に建議』、『「当直明け手術予定なし」「交代制」を評価』を参照)などを議論。