友よ あなたに感じて

友よ
わたしはあなたを愛している

そんな恋人にいうようなことを思ったりする

友よ
思い出を共有する友よ

幼き頃のできごとを
共有する友よ

わたしを裏切ったりしないでね。

そんな恋人にいうようなことを
あなたに言いたい。

友よ
思い出を共有する友よ
なぜ、今、涙するの？

あの時
笑ったじゃない
あの時
踊ったじゃない
あの時
食べたじゃない

あの時
泳いで
あの時
登って
あの時
手をつないで
あの時
語ったよね

友よ
楽しかったはずなのに
今　なぜ　涙する？

あなたの夫も他界して
わたしの夫も他界して
でも
子がいるじゃない
孫もいるじゃない

あなたの
くったくない笑顔が
わたしは好きよ

おっとりやさしいと思っていたあなたが
ほんとはちゃきちゃき江戸っ子風
山陰を離れ　山陽に住み着いて４０年？
あなたはすっかり陽の人
わたしはあいかわらず山陰にいて
やっぱり
やっぱり　陰の人
なんていったら　あははって笑うよね
あなたが「陰」って？
あんなに人を笑わかせ
あんなにスポーツをした人が「陰」って？

そんなあなたが好きよ

まるで恋人にいうみたい
そんなせりふが自然に出ちゃう

６５歳の友情は
男も女もないのよ

過ぎし日への望郷や
初恋や
親友や
信頼と尊敬のティーチャーや
父母や　姉妹の思いが深まって

男も女もなくしてしまった
人間の根源

そんな友情が・・・・・・・

そんな友情を・・・・・・・

あなたに感じて
涙してるわたし