フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

9月23日(土) 曇り

2023-09-24 13:07:53 | Weblog

8時、起床。

チーズトースト、目玉焼き、ソーセージ、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。

囲碁の上野女流名人(21歳)が新人王戦で優勝した(女性棋士で初)という記事が載っていた。これはすごい。新人王戦は六段以下で25歳以下の全棋士を対象にした棋戦である。女流棋士の段位・タイトルは一般棋戦とは別枠で、女流名人であっても一般棋戦では「六段以下」とみなされる。将棋ではまだ男性棋士と一緒の棋戦で優勝した女性の棋士はいない。

昨日のブログを書いてアップして、11時過ぎに家を出る。

高校時代の同級生の樫村ひろ子さんのコンサートに行くためである。彼女は早稲田大学(教育学部)に進み、シャンソンのサークルに入り、シャンソンのある人生を送って来られた。高校卒業以来、お会いすることはなかったが、3年前に大森のカフェ「昔日の客」の店主さん、関口直人さんを介して、再会したのである。関口さんは小山台高校の先輩であると同時に、早稲田大学の先輩でもあり、シャンソンのサークルで樫村さんの先輩でもあったのだ。

会場は「南青山マンダラ」。最寄り駅は地下鉄銀座線の外苑前である。蒲田→品川→渋谷とJRで行き、渋谷で銀座線に乗り換える。

外苑前駅には予定通り12時ちょっと前に着いたのだが、地上に出る出口を間違えて、会場に着くのに手間取ってしまった。毎度のことだが、地下鉄の駅は地上に出たときの空間把握が難しい。

12時15分に会場に到着。会場はほぼ満席だった。樫村さんから事前にいただいたメールで、同級生のミエコさんとユウコさんもいらしているはずだが、なにしろほぼ卒業以来、つまり50年ぶりなので、どこにいらしゃるのかわからない。おそらくそれはお二人にとっても同じことだろう。とりあえず空いている席を見つけて座ることにした。

入口で渡された今日のプログラムに樫村さんの挨拶が載っていた。コンサートは今年で15回目だが、コロナ禍で3年休んでいた。今回、再開するにあたって、「世界を思うと、恋や愛の歌ばかり歌っていて良いのかしら・・・と思うのですが、反対に、恋や愛の歌を安心して歌える事は、ありがたい事なんだ!とも思えるのです」と書かれていた。その通りだと思う。

コンサートは二部構成で、第1部は朗読シャンソン「モンマルトルの恋」。パリを舞台にした、イタリア人女性とイギリス人男性(二人とも絵の勉強でパリで暮らしていた)の恋と別れと再会の物語。朗読劇の合間にシャンソンが歌われる。シャンソンには原曲があるが、物語は樫村さんの創作。ちょっとした行き違いから男の前から黙って姿を消す女、その女のことを想って生涯独身で通した男、倍賞千恵子と高倉健が似合いそうな、シャンソンなのだけれど演歌的なテイストで、われわれの感性にしっくりくる物語である。あとでそうい感想を樫村さんに送ったら、「演歌!そうなんです。シャンソンはフランス人にとっての演歌みたいなものなんです」との返事が返って来た。イタリア人女性を演じた樫村さんはとてもキュートだった。

第2部はシャンソンの名曲のメドレー。曲と曲との合間のおしゃべりもお上手でくつろいで聴くことができた。

2時間のコンサートはあっという間だった。

終演のとき、二人組の女性が私の方を見ているので、会釈する。ミエコさんとユウコさんである。たぶん(笑)。それはお二人も同じことで、何しろ、50年ぶりの再会である。会場の出口で、スタッフの方に、樫村さんと一緒に写真をとってもらう。私は、高校時代、この3人が親しかったということを知らなかった。今日、そのことを知って、「へぇ、そうだったのか」とちょっと驚いた。女子同士の人間関係は男子生徒には未知の世界だった。

「お時間があればどこかでお茶でもしませんか」と二人に言うと、「はい、そうしましょう」ということで、カフェを探したのだが、何しろ週末の外苑前である。気候も今日は秋めいて、つい先日までの猛暑が嘘のようである。若者たちがたくさん街に繰り出していて、なかなか3人で座れるカフェがない。カフェ難民になってしまいそうだったが、どうにか「ベローチェ」に空席を見つけて、1時間ほどおしゃべりをした。

左がミエコさん。都立高校や私立の女子高で英語の教師を長年勤め、校長まで勤められて、いまは定年後の生活を楽しんでいる。茶道の教室で外国人のゲストのお相手をしたり、登山を趣味にされているそうだ。右がユウコさんで、私とは同じバドミントン班に属していた。出版社に就職された後、同僚の方と結婚し、いまは旦那さんの実家がある佐賀市で古書店「洋学堂」を営んでいる。お二人とも若々しい。

会場にミエコさんとユウコさんが来ているという事前情報があったからお二人を認識することができたが、街で偶然すれ違っても、お互いを認識することはできなかったと思う。何しろ私の記憶の中のお二人は制服姿および運動着姿なのである。そう考えると、樫村さんがコンサートにお声がけくださったことで、人生の時空を広げることができた。感謝である。これからの人生で新しい出会いも当然あるし、そうありたいと思っているが、今日のコンサートの第2部で歌われていた「再会」というものも大きなテーマであると改めて思った。

またお会いしましょう。

蒲田に着いて、「ちよだ鮨」でお稲荷さんを買っていく。昼食を食べ損ねていたからだ。30%引きのシールが貼ってあるが、握りと違ってお稲荷さんの場合は時間が経っても味はそんなに落ちない。むしろ揚げと酢飯がなじんでいて美味しいくらいだ。4個入りなので、仏壇に2個供え、2個食べた。

駅から自宅までの道で、猫じゃらしを一本摘んだ。

チャイへのお土産である。

「なんで私の好きなものを知っているの?」

夕食は薩摩揚げ、シラス、冷奴+オクラ、温泉玉子、味噌汁、ごはん。そして仏壇から下ろしたお稲荷さん。メインの料理がない印象を受けるが、これは今日、妻が実家の墓参りに行って、お昼にハンバーグをしっかりと食べたからで、夕食は軽めにしたかったのである。

シラスと温泉玉子で変わり種の玉子かけごはんにして食べる。

デザートはシャインマスカット。

それとユウコさんからいただいた羊羹。「鶴屋」は佐賀にある老舗の和菓子屋さんとのこと。

食事をしながら、ワールドカップ女子バレーボール、日本対トルコ戦を観る。トルコは現在、世界ランキング第一位である。第一セットを日本が取り、第二セットをトルコが取り、第三セットは日本が終盤で追いついて逆転し、このままいけるかと思われたが、トルコに再逆転を許した。ここが最大の山場だった。もし第三セットを日本がとっていれば、試合はどうなっていたかはわからない。第4セットは日本は力尽きた感じで敗れた。明日のブラジル戦がオリンピックの出場権をかけた大一番になる。

今日はよく歩いたので、夕食後、コンビニへ行っただけで8000歩を越えた。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時半、就寝。

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