Blog 四方山農コラム

埼玉県は吉見町で有機稲作をしている大畑農場の農場主が発信するコラムです。

有機稲作の難しさ

2013年10月01日 | 日記

昨年は抑草に失敗しました。

今年は以前の抑草法に戻したので、まずまずの抑草が出来ました。

有機稲作では稲が自らの力で、たくさんの害虫や病気に対抗できるように栽培します。

そのために種も比重の大きなものを選別し使用します。

苗は自然の環境の中で太く大きく育てて田植をします。

しかし、今年は縞葉枯れ病(別名:ゆうれい病)が発生し被害を受けています。

縞葉枯れ病とは、体長2㎜にも満たない小さなヒメトビウンカという昆虫が、稲の樹液を吸うときに媒介するウィルス病です。

発病した稲は枯死するか、たとえ穂が出ても不稔となります。

春先に農協から、今年は縞葉枯れ病が多発するようなので防除を徹底するようにとお触れが出ましたが、農薬を使用しない有機栽培では手の打ちようがありません。

当農場では約10日間隔で3回に分けて田植をしますが、2回目に田植をした稲には被害があまりありません。

民間稲作研究所の稲葉先生は、苗を黄色く仕上げることが縞葉枯れ病の対策になるのではないかと言っていましたが、わたしにも心当たりがあります。

来年の苗つくりはそこのところに重点を置いて見ようと考えています。


  ヒメトビウンカ(体長1.6mm)



縞葉枯れ病
穂数が少ないのは稲が枯れてしまった為。
写真の中心部には不稔の穂がある。
現在、多くの稲はこのウィルスの耐性を持っていて発病しないが、コシヒカリにはこの耐性がない。
 


 


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