彼のHIVと私の太陽

2011年夫がAIDSを発症しました。2018年無事です。

入院生活 5

2011-07-05 21:12:47 | 入院生活
実はこの時入院して2週間の間、まだ私は、
主治医と、夫の病気の話を、夫抜きでしていませんでした。
HIVに感染していることを、夫が私に話すことが出来なければ、
主治医が代わりに話してくれるということだったようですが、
夫は自分で私に話をしましたし、
私自身も、自分の検査結果がはっきりしてから、
夫の状態をきちんと主治医に聞いてみようと決めていたのでした。

検査の結果が出た日、 夫の様子を診察して、病室を出た主治医を追いかけ、
私のHIV検査の結果の用紙を渡しました。
「良かったですね。」
主治医は、20代後半から30代前半くらいの好青年で、
にこやかにそう言ってくれたのですが、
「良かったんでしょうか。」と言った私をどう思ったでしょう。

「夫は、どんな状態なのですか?」
「廊下で話すのはなんですから、こちらへどうぞ」
そう言われて通された部屋で、今までネットで知り得た情報の確認をしたのでした。

「夫は、いきなりエイズで、エイズを発症したのですか?」
「HIVとエイズの違いはわかりますか?」と主治医。
「はい。」と私。
「今は、来るもの(日和見感染症と解釈しました。カリニ肺炎以外にもたくさんあるのです。)を
片っ端からやっつける感じです。 細胞が疲弊してしまう可能性がありますが、がんばっていきましょう。」

確かこんな話をしたんだとは思うのです。
ほんの5分間くらいだったと思いますが、
私も怖くて、その時のことを良く覚えていないのです。
主治医は、鬼の形相の私が怖かったことでしょう。

そう、でも、「エイズではないですよ」とは、
やっぱり言われなかったのです。

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