大橋社労士の気まま日記

仕事上のエピソードや日常の出来事、日頃興味を持ったことなどを随時ご紹介していきます。

「“脱”管理論」

2014-08-31 09:12:30 | Weblog
今回は、月に一度の「ためになる話シリーズ」です。


労務管理や人事管理などというように、とかく「管理」という言葉を安易に使ってしまいがちですが、果たして今の時代、何でも「管理」でいいのでしょうか? 
今回はその辺を考えてみたいと思います。

◎現場のニーズに合わせた施策
ここ最近は時代の変化も激しく、現場のニーズもコロコロ変わりがちですので、いわゆる本社の「管理職」よりも現場の最前線で働いている人の方が知識も深く判断も正確であることの方が多いです。
よって、現場を知らない者が「ああせい、こうせい」と言うのは、無知な者が知者に誤判断を強要することになりかねなく、これでは組織が円滑に機能しません。

  
◎管理ではなく「支援」をしましょう
今は、会社のトップが指示したことを一糸乱れぬ共同作業で効率的にこなせば利益が確保できるような時代ではありません。
社員個々人のキャラクター(個性)がパイプとなり会社の「商品」や「サービス」が流通していくスタイルが求められているといえましょう。
言い換えれば、会社の本当の売り物である「人(人財)のキャラクター」を磨いて光り輝かせるのがその上の者の役割なのだと思います。
ですから、管理ではなく「支援」をしましょう。
現場がスムーズに仕事をできるよう“気配り・手助け・援助”し、会社全体からのニーズを考えて総合配慮した上でフィードバックしていくのが「支援」です。

◎「支援」のポイントは、3つの“きく”
“聞いて、聴いて、訊く”ことです。これが「支援」の第一歩であり、大きなポイントかと思います。
「聞く」というのは、相手の話を聞くこと。いわゆるヒアリングですが、余計な先入観を捨て頭の中を白紙にして相手の色に染まるつもりで広く聞きます。
「聴く」というのは、相手の本音・伝達したい事の裏側も含めてじっくり聞き取ることです。様々な角度から仮説を立てて、崩しては立てを繰り返しながら深く聴きます。
「訊く」というのは、質問しながら本質に迫っていくこと。その本質は相手も自分も自覚していない場合が多く、お互いに質問のやり取りを続けることによってそれが見えてくることがあります。

◎意識するだけでも違います
「健康管理」や「労働時間管理」など、会社の運営上、部分的にはどうしても「管理」しなければならない場面があるのも事実です。
ただ、その場合でも、“支援志向”の場合と“支配志向”の場合とでは相手に与える影響や生じる効果などもおのずと変わってきます。
ですから、たとえ管理をする必要のある場面でも、そのマインドの根底には「支援」の志が必要なのです。意識するだけでも全然違います。
子供が親の行動を実によく見ているのと同じで、社員の方々は経営者の気持ちや意思を非常に敏感に感じ取るものです。

~今回は過去のバックナンバーから反響の大きかったテーマを選び、一部改編した上で再掲しました。~
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