サービスを開発するためのフレームワーク登場 - Apache CXF 2.0

2007年07月06日 | システム/アプリケーション/ソフト
The Apache Incubator CXF Teamは5日(米国時間)、Apache CXFの最新版となる「Apache CXF 2.0」を公開した。Apache CXFは、Javaで開発されているサービス開発用フレームワーク。JAX-WSのようなフロントエンドプログラミングAPIを活用してサービスの開発を支援する。同フレームワークを活用するとSOAP、XML/HTTP、RESTful HTTP、CORBAなどさまざまなプロトコルが扱えるほか、HTTP、JMS、JBIなどのトランスポートを経由して動作できる。

Apache CXFでは主に次の点に注力して開発が実施されている。

・Webサービス標準のサポート
・さまざまなフロントエンドプログラミングモデルのサポート
・バイナリサポートおよびレガシープロトコルサポート
・簡単に扱えるフレームワークであること
Apache CXFではSOAP、Basic Profile、WSDL、WS-Addressing、WS-Policy、WS-ReliableMessaging、WS-Securityなど、Webサービスのサポートを目指しているほか、フロントエンドプログラミングモデルをサポートするためにJAX-WS APIの実装などの作業が進められている。また、XML以外にもJSONやCORBAなど複数のデータ形式に対応したプラガブルアーキテクチャを実現することでバイナリサポートやレガシープロトコルサポートも進めている。また単体で活用するのみならず、Mavenプラグインの提供やSpring 2.0 XMLサポートなどを通じてほかのフレームワークとの統合機能も提供している。

Apache CXFは今のところApache Incubatorの一環として扱われており、今回のリリースには2.0というバージョン番号がふられているが、予定されている機能のすべてが提供されているわけではない。あくまでもApache Incubatorとしてのリリースという位置づけだ。それでも興味深いプロダクトであることに変わりはない。サービスの実装に適したフレームワークを検討している場合はApache CXFも検討対象に加えられたい。