療育手帳とは
知的障害児・者への一貫した指導・相談を行うとともに、これらの者に対して各種の援助措置を受けやすくするため、児童相談所又は知的障害者更生相談所において知的障害と判定された者に対して、都道府県知事又は指定都市市長が交付する。知的障害者に対して交付されるので、発達障害、てんかん、肢体の障害等のみでは交付されない。
療育手帳は各都道府県等によってその名称や判定基準等の詳細の規定が少しずつ異なる。
埼玉県等 :療育手帳(みどりの手帳)
東京都 :愛の手帳
〇 判定の基準(埼玉県の場合)
〇A 最重度 概ね知能指数が20未満
A 重度 知能指数20~34 又は知能指数が概ね50以下であって、盲、ろうあ、肢体不自由等を有する者
B 中度 概ね知能指数が 35~49
C 軽度 概ね知能指数が 50~69 (50~75の自治体もある)
実際の判定は知能指数だけでなく、社会性、運動能力、意思疎通性、健康、基本的生活などを総合して判定されます。
〇障害の程度と自治体の呼称
各自治体(県、及び政令指定都市)によって下表のようになります
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埼玉県など |
東京都など |
その他の県の例 |
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最重度 |
〇A |
1度 |
A1 |
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重度 |
A |
2度 |
A2 |
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中度 |
B |
3度 |
B1 |
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軽度 |
C |
4度 |
B2 |
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障害年金との関連
これまでの種々の事例から療育手帳と障害年金は概ね以下のようになる。
・最重度、重度 障害等級1級
・中度 障害等級1級又は2級
・軽度 障害等級2級又は3級(不支給の場合もある)
障害等級は、知能指数、発達障害等のその他の精神障害の有無、日常生活の状況等によって総合判断されるので、療育手帳の程度によって、一概に障害等級は判断できない。
〇 受けられる支援やサービス
療育手帳の制度は、各自治体によってその詳細が定められているので、受けられるサービスも各自治体に確認する必要があるが、概ね以下のような支援、サービスがある。
・所得税や住民税・自動車税・自動車取得税など、税金の控除や減免
・バスやタクシー・鉄道・飛行機など、交通機関の割引
・NHK受信料など、公共料金の割引や減免
・テーマパークや宿泊施設など、レジャーの割引や減免
・就労の際にも、特定求職者雇用開発助成金や障害者トライアル奨励金、障害者雇用奨励金などの支給対象になります。さらに、障害者雇用枠での就職が可能です。
詳細は各自治体に問い合わせて下さい。(交付の事務は市町村が行います)
精神障害での障害年金はお任せください。
〒358-0002 埼玉県入間市東町1-1-35
小木曽社労士事務所
特定社会保険労務士 小木曽 弘司
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