若女将の修行日記

『写真館の若女将・成長記録』のはずが、いつのまにか『若女将のおとぼけな毎日』になっていました。

初七日

2009-03-31 07:35:40 | その他
昨日、車の中でふっと鼻歌をうたった自分に気付き、「あ、歌ったのは本当に久しぶりだ」と思いました。しゃべっているか、眠っているか、鼻歌をうたっているか……の私にとって、1週間、歌を忘れたのは初めての経験だったかもしれません。

マツモト写真の先代(二代目のお父さん)が先週亡くなりました。8年くらい前からの闘病生活で、最後は車椅子での不自由な生活になっていましたが、肺炎で本当に突然旅立ってしまいました。

自分のことを棚にあげ、私たちの健康ばかりを気にしていた先代らしく、写真屋の一番暇なこの時期に、しかも閉店時刻をまわった頃に亡くなりました。最後まで、マツモト写真の主軸らしい、そして優しさの固まりみたいな人だったお父さんらしい、最期でした。

この病気になって最初の頃に、看護士さんに言われたことがあります。「大抵の人はそのつらさに周囲にあたったりするものなのに、松本さんは夜勤の私の体調をいつも気にかけてくださるんですよ」と。

最期まで、優しくて愉快で、写真と家族のことばかり気にしていたお父さんは、晩年は殆どどなたにもお会いしない生活だったのに、沢山の方々がお別れにきてくださいました。皆さんがお焼香してくださるのを見ながら、お父さんの照れている姿が目に浮かぶような気がしました。

生意気で、ちっとも嫁らしいことをしなかった私を、本当にかわいがってくれました。きっと今頃は、また歩くことが出来て、お箸で好物のうどんが食べられて、シャッターを押すことが出来て、幸せな日々を送っていると、心から信じることが出来ます。でも、やっぱりとても寂しい。

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4 コメント

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Unknown (ikkyow)
2009-04-03 03:43:23
拓ちゃん、尚美ちゃん、大変だったね。
尚美ちゃんのこのブログから、お父さんの
お人柄がうかがえたよ。
謹んでお悔やみ申し上げます。
ありがとう (若女将)
2009-04-03 14:12:30
まさか私のブログに来てくれるとは思いませんでした!久しぶりですね。本当に。

元気そうで何より。私もこれから、そちらのブログの愛読者になろう。
Unknown (ellie)
2009-04-06 21:22:04
読んでいて涙が出ました。いいお義父さんだったんだね。
ある友達も先日義母を亡くし、親を4人も亡くすつらさを考えたらellieちゃんはこのまま独身でいいかもね…と言っていたほどでした。
彼女は何もしてあげられなかったという自責の念でげっそり痩せてしまったけど、息子が妻に心から愛されているだけでも幸せで、自分までもが嫁にもそれほど愛されたなんて、それはそれは幸せだったと思うよ。本当に。
ありがと (若女将)
2009-04-07 19:02:51
うん、いいお義父さんだったの、ほんとに。

親孝行したいときに、親はなしって言うけど、おしゃべりしたり、色々な所に行ったり、そういう一緒の時間をもっともっと過ごしたかったと、痛いほど後悔しています。

こんなどうすることもできない寂しさ、初めての感情です。