ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

長生きするわけですわ。

2018-03-02 23:53:21 | 日記
寒かったからか?
この5ヶ月で6人の入居者が亡くなった。

しかし空室になってもあとからあとからやってくる入居者。
幸か不幸か、ウチはいつも満室だ。

さて、新しい女性入居者が登場すると
オバアチャンたちは決まってその人の年齢を気にする。

「ねえねえ、今度入った人、いくつ?」
知っていてもこちらはとぼけるのだが
いくつになっても情報収集能力に秀でているのが女たるところで
どこからか、年齢を聞き出してくるのである。

きのう入ってきた女性に対しても
オバアチャンたちはさっそく調査を開始したようで…。

廊下で井戸端会議をしているバアチャンズに呼び止められた私は
どーでもいい話に巻き込まれてしまった。

「ねえねえ、あの人、ほら、きのう入ってきた人
昭和9年生まれなんだって?」

あら、そうなんですか? 私はまだよく知らなくて。

「いいのよ、いいのよ、それはわかってるんだから。
でもさあ、9年生まれにしちゃ、ずいぶん老けてない?
私たちも昭和9年なんだけど、同い年に見えなくない?」

ま、まあそうですね。皆さんお若いわ。(汗)

「そんなお世辞はいいのよ。
たださ、9年っていっても、あの人は大正9年なんじゃないかと思って。
昭和なの? それとも大正?」

大正9年生まれといったら
ざっと計算して100歳くらいになるんじゃないか!?
いやいやいや、それはアノ方に失礼でしょ。
決して若くは見えないが、そこまで老けても見えない。
こちらからしたら
アナタたちとたいして変わらないように見えるんですけど?

私の困惑なんぞ気にも留めず
バアチャンズは井戸端会議を続ける。
「もし昭和9年だったら同い年よ。
私たちもあんなオバアチャンに見えるのかしら?」
「やだわぁ。どうする?」

どうしもしません!!

ピシャリと言ってさしあげたいが、考えてみると私も同じだ。
同い年の女性と会ったりテレビで見たりすると
自分と相手ではどちらが若く見えるか
瞬時に比較して落ち込んだり、あるいは優越感に浸ったり…。

生産性のない生活を送るようになっても、なお
小さな社会で勝った!負けた!を繰り広げる女という生き物。

寿命が長いのも、うなづける。






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