どんぴんからりん

昔話・絵本いろいろ。語るのを目的としたものでしたが・・。それにしてもまるで森に迷い込んだ感じです。(2012.9から)

おばあさんとぶた・・イギリス、プッチェットと帽子・・イタリア 、やぎとぎんのすず・・ルーマニア、ひよこのコンコンがとまらない・・北欧、ほか

2018年06月13日 | 昔話(外国)
 次々とことわられ、また元に戻るパターンの話。こうした繰り返しの昔話は日本には少ないようです。

・おばあさんとぶた・・イギリス(おばあさんとぶた/ブリッグズの世界名作童話集1 3びきの子ぶた/バージニア・ハヴイランド編 レイモンド・ブリッグズ・絵 小林忠夫・訳/篠崎書林/1988年)

 おばあさんが市場で買ったぶたをつれて家に帰る途中、柵をこえようとしますが、ぶたがいうことを聞きません。そこで、犬にぶたに噛みつくようにいいますが、犬がいうことをききません。
 杖をみつけ、犬をぶっとくれといいますが、杖はいうことをききません・・・・・。

 おばあさんは、たき火、水、うし、肉屋、綱、ねずみ、ねこと次々に頼んでいきます。

 おばあさんが、ねこにミルクをあげると・・・

 ねこがねずみにかみつき、ねずみが綱をかじり、綱が肉屋をはたき、肉屋が牛を囲いに入れようとし、うしが水を飲みだし、水がたき火をけそうとし、たき火が杖を燃やし、杖が犬をぶち、犬がぶたにかみつき、ぶたは柵をこえます。

 レイモンド・ブリッグズの絵がなんともいえない味があるおばあさんになっています。

 藤田浩子さんのお話の小道具を利用して、幼児向けに話したことがありますが、藤田さんのものは、肉屋のところで、反転します。
 繰り返しの反転が特徴ですが、もとの話はやや長すぎる感じもします。
 聞いている方の様子を見ながら、柔軟に話せるといいのかもしれません。


・プッチェットと帽子・・イタリア(プッチェットと帽子/イタリアの昔話/剣持 弘子 編・訳/三弥井書店/1994年)

 帽子をなくしたプッチェットが、チョッケットにかえしてくれるよういうと、パンをくれなきゃといわれ、パンをもらいに奥さんのところに行くと、ミルクをもってこなきゃといわれ、雌牛のところに行くと、草をもってこなきゃといわれ、鎌を、ラードを、豚はカシの実を、風をもってこいといわれ、風から反転していきます。

 こうした繰り返しは、先が予想できるのがいいのかもしれません。

・男の子と豆(魔法のゆびわ/世界むかし話13インド/光吉夏弥・訳 畠中光亨・絵/ほるぷ出版/1979年)

 男の子が豆を食べていると、最後の一個が敷居の割れ目にはいってしまいます。
 大工さんにたのむと、たかが豆一個のためにしきいはわったりできないといわれ、お妃さまに王さまに大工をしかってもらおうと頼むと、ことわられ、ネズミ、ネコ、イヌ、棒、火、海、ゾウと頼み、アリに砂糖をあげると、次々に反転していきます。
 これもやや長いのが難点でしょうか。


               やぎとぎんのすず/八百板洋子・文 小沢良吉・絵/すずき出版/2006年初版

 ルーマニアの話です。
 ぎんの鈴をつけたやぎが、いばらを無理やり通ろうとして、鈴がいばらのなかに落ちてしまいます。鈴を返してとやぎがいってもいばらはいうことをききません。
 そこでやぎは、のこぎりのところにいって、いばらを切ってくれといいますが、のこぎりは刃がぼろぼろで切るなんて御免だねとことわります。
 そこでやぎは、火、川、牛、お百姓のところへ。

 上の二話と違うのは、このあとの展開です。

 自分の言い分ばかりをとおそうとするやぎに、いばらのしげみのところにいって、銀のすずを自分でとるようにいいます。
 前足をのばすとすずはすぐにとることができます。

 やぎは、わがままをいったことが、はずかしくなります。
 火も 水も 牛もちゃんと言い分があるところが、上の二話とちがっています。

 うまくいかないと、誰かのせいにしたくなりますが、やんわりと諭してくれる人がいるのはありがたいですね。


               ひよこのコンコンがとまらない/ポール・ガルドン・作 福本友美子・訳/ほるぷ出版/2007年初版

 北欧の昔話とあります。上のものと同じ繰り返しが楽しめる話です。

 めんどりのお母さんが、ひよこのタッペンのコンコンをとめるため、大奮闘。タッペンは、おかあさんの言いつけを聞かずに 大きいタネをのどに詰まらせて、コンコンがとまらなくなったのです。
 お母さんが泉にいって水をもらおうとすると、「コップをもってきたらわけてあげる」といわれ
 カシの木にコップ(コップといってもどんぐりのようです)をお願いしますが、「だれかが、枝をゆすってくれたら、コップをあげるよ」といわれ
 木こりのむすこにお願いすると、「くつをもってきてくれればね。くつをはいたら木の枝をゆすってあげると」といわれ
 くつや、めうし、おひゃくしょう、かじやと次々に頼み込み、鉱山で鉄をほっているこびとにであって・・・

・かわいいメンドリ(世界むかし話 東欧/松岡享子・訳/ほるぷ出版/1989年初版

 チェコスロバキアの昔話です。

 大きなオンドリとかわいいメンドリが、何か見つけたらなかよく半分こしようと約束します。かわいいメンドリはいつでも半分こしますが、大きなオンドリは、メンドリがみていないときは、独り占め。

 ところがトウモロコのつぶをみつけ、あわててまるのみにすると、トウモロコシがのどに引っかかって、息がつまり、メンドリに水をもってきてくれるよう頼みます。

 かわいいメンドリが井戸にいって水をおねがいすると、どりがめんどりのお母さんが、ひよこのタッペンのコンコンをとめるため、大奮闘。タッペンは、おかあさんの言いつけを聞かずに 大きいタネをのどに詰まらせて、コンコンがとまらなくなったのです。
 お母さんが泉にいって水をもらおうとすると、「仕立て屋へいって、ハンカチを一枚もらってきてくれたら水をもってきたらわけてあげる」といわれ
 仕立て屋のところにいくと、くつ屋からスリッパをもらってきてといわれ・・・。

 頼み込むのが多いのが特徴ですが、ちゃんとオチがあって、それからは二度とずるいことをしなくなったとおわります。 
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