あけぼの

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川柳作家、鶴彬

2008-08-06 21:45:14 | ブログ

  川柳作家、鶴彬(つるあきら)のことが数日前の朝日新聞、天声人語に載っていた。その生涯が映画化されるという。「世にはびこる『非人間性』へ怒りを燃やし」、「娘の身売り、帰還兵等、軍部などを批判する川柳を次々と作り、特高に捕まって勾留されたまま死んだ」とある。1938年(私の誕生年)に亡くなったということは、没後年数は常に私の年齢と等しい。私も非人間性には常に怒りを感じるが、その感情を行動に表わし得ていない。フィリピンやカンボジアの子どもたちがゴミの山に入って埃にむせながら必死で僅かな活用品を探し出している姿に涙する。南アジアの諸国では身売り同然で親元を離れた子どもたちによるチャイルド・レーバーで安く衣料が仕上がる。国内においても国際的にも格差社会への道を急いでいるが、特にいたいけな子どもが苦しんでいる姿は見るに忍びない。鶴さんがなくなった年に生まれた私なら、社会の弱い部分にいる人たち、特に子どもたちが少しでも幸せになれるような活動に身を投じるよう、余生の人生設計をしなければならない。アメリカ生活はあと一年、その後の人生の設計図に様々なプランを塗り始めている。(彩の渦輪)


蛍の街シンシナティ

2008-08-06 17:58:10 | ブログ

 シンシナティの教え子からのEmailに「今年も沢山の蛍を楽しんでいる」とあった。

 シンシナティでは6月から9月まで蛍との共存生活だ。数日間の命を懸命に生きようと輝きながら相互にその生命力を試さんかの如く乱舞する。消え入るような光の糸引きが哀調を誘う。一晩中生命の躍動は続く。湿度が高いことが彼らの活動に関係するのだろう。冬季岩塩を撒いて道路の凍結を防ぐこの国の地表の水は綺麗で、毎年今時分蛍を鑑賞することが出来る。木陰に囲まれている森の中のうちでは夜も窓は開けっ放しで寝る。夏は涼しく冬は温かい自然環境の素晴らしい宿を懐かしんでいる。(彩の渦輪)