店内は薄暗い、というのが高級感溢るる風光明媚な店やレストランの常識であろうが、この店は必要以上に明るかった。そりゃもう透明性抜群、毛穴の奥までLOOKING、蛍光灯が愛燦々と降り注ぎ、ムーディー気分もどっちらけな感じであった。ここまで思ったところで私はハッと大事なことを忘れていた。自然な感じで常に放出してしまっているオーラ及び後光を消し忘れていたのだ。店内が明るいのも無理はない。店員が慌てた様子で「お客様、眩し過ぎます。失礼ですが、そのオーラ及び後光、少し弱めていただけないでしょうか?」とお願いしにきたのも納得できる。いやはや、私としたことが、自然な感じでまたもオーラ及び後光を垂れ流しにしてしまっていたようだ。私は急いで上腕の裏側に設置してあるスイッチをOFFに切り替えた。ときにオーラ及び後光も罪となる、そんなことを学んだ来店であった。
私が自然な感じで出してしまっていたオーラ及び後光を消すと、店内は静けさを取り戻し、まぶしくて目を覆っていた人々も食事を再開した。(続く)