がらくた雑記・器

 どうでも良いような、つまらない、がらくたな雑記を書きながら、趣味で集めた雑器等をアップしていきます。

粉引茶碗 山田隆太郎・作

2020年02月21日 | 陶器・陶磁器

8年ほど前に購入した、山田隆太郎の粉吹茶碗をアップしよう。

 最近はWEBにも登場してきたが、当時は多治見陶磁器意匠研究所を卒業して、陶芸作家を目指している人たちの工場ラボで頑張っていた。

 5~6人が、広い工場の中を透明なビニールシート等で囲って、ラボを構成していた。

 訪ねた時、ちょうど完成して棚板の上にあったのがこの茶碗。

 一目見て気に入り、本人はその気は無かったかもしれないが、譲って貰ったもの。

 15㎝ほどの、少し大きめの茶碗。

 

 分けて戴きたいのですが、お幾らですか?と尋ねても、なかなか返事が無かった。

 手に持っていると、離し難く、粘った挙句に、言い値で購入した。

 当然に箱も箱書も無いが、それも仕方が無いが、私は今でもこの器が好きだ。

粉引茶碗は、朝鮮半島で焼かれた高麗茶碗の一種。

 日本では安土桃山時代に茶の湯で大に持て囃されたが、元々は朝鮮半島の地方で焼かれた日用雑器や祭器が起源。

 名前の由来は、灰黒色の胎土に白土を薄く掛けた柔らかみのある釉膚が、あたかも粉を刷いたように見えることからこの名付き、粉吹とも呼ばれる。

 朝鮮陶磁史の流れの上では、鉄分を含む胎土に白土を用いてさまざまな装飾を施す粉青沙器の最終段階に位置づけられる。

 特に有名な茶碗には、三好粉引、添状にでは三好長慶(1522~64)が所持していたといわれ「三好」の銘が付いている。

 この粉引茶碗は、その後豊臣秀吉、金森宗和、北三井家、若州酒井家から、また北三井家への数奇な運命を辿っている。

当時の山田氏は30歳前で、意匠研究所卒業早々で、高台も丁寧な作りがしてある。

 カンナ削りも丁寧な作りになっている。

 茶碗の見込みは、薄灰色釉が掛けてあるが、内側は本来の白灰色釉の二度掛けがしてある。

 

 白化粧釉の流れ跡が、アクセントともなった姿を見せている。

 外姿と内姿の色バランスを楽しむことも出来る。

 また、にはバランスの取れた鉄分が浮き出ており、誠に趣深い景色となっている。

 

 高台の畳付には、焼成時のツクの跡が、見事に5つ付いている。

 

 高台脇は、カンナで平面的に荒々しく削ってあり、原料土のササクレ状況にも面白味がある。

 30歳前の、意気揚々とした若さの元気の中に、繊細な技が加えられた私の所持する逸品です。

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