今朝(日本時間)、日本は、コロンビアに1-4で敗れ、W杯での戦いが終わってしまいました。
私も含め、以前から、サッカーを見てきた人にとっては、2006年ドイツW杯のリプレーを見ているかのような感想をお持ちの方も多いのではないかと思います。
そこで、今回は、なぜ日本代表はここまで惨敗したのか、自分なりに考えてみました。
異論・反論はいろいろあると思いますが、あくまで、私の個人的意見ということで、どうぞご容赦下さい。
まず、明らかに言えるのは、現在の日本代表は、世界的に見て、まだまだ実力不足だということです。
確かに、前回W杯の時より、日本は強くなったとは思いますが、だからといって、世界との差が縮まっているようには感じませんでした。
なので、テレビ等のマスコミが、過大評価しているのが、見ていてとても痛々しかったです。
なのに、グループリーグ突破は当然とか、1戦目で敗けても2連勝すればいいとか、2戦目が終わっても最終戦に勝てれば可能性があるという楽観論に、私はとても理解ができませんでした。
テレビの側からすれば、多少期待をあおらないと、視聴者が増えないというのもありますし、出ている解説者も悲観論を言うとテレビからお呼びがかからないということもあるので、ある程度は仕方がないのかもしれませんが、多くの方は、少なくとも2戦目が終わった時点で、予選突破は厳しいと感じていたのではないでしょうか?(とあるネットの調査では、2戦目終了後には、約8割の方が同様に感じていたようです)
もちろん、実力が下としても、格上のチームに勝つこともW杯ではあるので、その意味では、突破の可能性はあったかもしれません。
ということで、純粋に実力不足ということ以外に敗因はなかったかということですが、気づいた点がいくつかありました。
まずは、監督の采配という点です。
ザッケローニ氏が、代表監督としての経験に乏しいせいか、全体的に見て、采配が迷走しているように思いました。
具体的にいうと、一つ目は、選手交代のたびに、1トップを目まぐるしく交代し、現監督の体制では試したこともない布陣をとったこと。
これでは、劣勢の場面で挽回しようにもできないですね。
二つ目は、DFの吉田選手をパワープレーで前線に上げたこと。
かつてザッケローニ監督は、「日本に空中戦の文化はない」と言って、攻撃陣に、高さのある選手を選びませんでした。
なのに、いざ劣勢になったとき、メンバーの中で最も背が高い吉田選手を前に出し、パワープレーを挑みました。
もっとも、吉田選手はそういう経験がないため、とても機能しているようには見えませんでした。
こういうことなら、FWに、ハーフナー・マイク選手や豊田選手といった高さで勝負できる選手を選んでおくべきだったのではないでしょうか。
そして、最後は、先発メンバー及び選手交代が1パターンすぎることです。
グループリーグで戦った国は、それぞれ特徴が違う国です。
どうひいき目に見ても、グループリーグ内では実力が下なのだから、相手チームの特徴をつかんで、例えば、「このチームは左サイドの攻撃が鋭いので、右サイドに守備に強い選手を配置しよう」といった工夫が必要だったと思うのですが、とてもそういう風には見えませんでした。
また交代についても、毎度1パターンの交代ばかりで、何をしたくての交代なのか、その意図が全く分かりませんでした。
今回同様に惨敗した2006年のドイツW杯ですら、フィールドプレーヤーで出場がなかったのは、遠藤選手だけでしたが、今回は、多くの選手がベンチを温めたまま、予選敗退となった結果を見て、「23名も要らなかったのでは?」との皮肉も言いたくなります。
もう一つは、キャンプ地の選定についてです。
今回日本がキャンプ地に選んだのはイトゥというブラジル南部の町で、とても気候的に過ごしやすい町とのことでした。
コンディションの面で、過ごしやすいというのは大事なポイントだったと思うのですが、気になったのは、試合会場までの距離と、気候の差があまりにも大きいこと。
キャンプ地から試合会場までの距離が千数百~2千kmと遠く、会場のある町は夜でも30度近くあり、涼しいキャンプ地と環境が大きく違いました。
初戦や2戦目で、日本選手の動きが後半悪くなったように思いましたが、これらの悪条件もその一因だったのではないでしょうか?
また、キャンプ地がこの町に選ばれたことについては、日本代表のオフィシャルスポンサーである企業の工場がこの町にあるため、スポンサーに配慮したとの指摘もあるようです。
仮に、この指摘が本当だとして、そのために、日本代表が本来のパフォーマンスを出せなかったのだとしたら、本末転倒だし、大変残念に思います。
~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~
予選敗退が決まった日本では、早くも次期監督候補に関する報道が始まっていますが、4年後に向け、まずは、今の日本代表の実力を謙虚に受け止めることが大事だと思います。
日本代表の力を引き出すにはどういう戦術がいいのか、それを踏まえた上で、候補に挙がっている方が監督になった場合、どういう戦術を用いようとしているのかをよく吟味して、次期監督を選んでほしいと思います。
そして、選手やサッカー協会の皆さんも、同じ過ちを犯さないために、今回の4年間の収穫と課題を次に生かしてほしいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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私も含め、以前から、サッカーを見てきた人にとっては、2006年ドイツW杯のリプレーを見ているかのような感想をお持ちの方も多いのではないかと思います。
そこで、今回は、なぜ日本代表はここまで惨敗したのか、自分なりに考えてみました。
異論・反論はいろいろあると思いますが、あくまで、私の個人的意見ということで、どうぞご容赦下さい。
まず、明らかに言えるのは、現在の日本代表は、世界的に見て、まだまだ実力不足だということです。
確かに、前回W杯の時より、日本は強くなったとは思いますが、だからといって、世界との差が縮まっているようには感じませんでした。
なので、テレビ等のマスコミが、過大評価しているのが、見ていてとても痛々しかったです。
なのに、グループリーグ突破は当然とか、1戦目で敗けても2連勝すればいいとか、2戦目が終わっても最終戦に勝てれば可能性があるという楽観論に、私はとても理解ができませんでした。
テレビの側からすれば、多少期待をあおらないと、視聴者が増えないというのもありますし、出ている解説者も悲観論を言うとテレビからお呼びがかからないということもあるので、ある程度は仕方がないのかもしれませんが、多くの方は、少なくとも2戦目が終わった時点で、予選突破は厳しいと感じていたのではないでしょうか?(とあるネットの調査では、2戦目終了後には、約8割の方が同様に感じていたようです)
もちろん、実力が下としても、格上のチームに勝つこともW杯ではあるので、その意味では、突破の可能性はあったかもしれません。
ということで、純粋に実力不足ということ以外に敗因はなかったかということですが、気づいた点がいくつかありました。
まずは、監督の采配という点です。
ザッケローニ氏が、代表監督としての経験に乏しいせいか、全体的に見て、采配が迷走しているように思いました。
具体的にいうと、一つ目は、選手交代のたびに、1トップを目まぐるしく交代し、現監督の体制では試したこともない布陣をとったこと。
これでは、劣勢の場面で挽回しようにもできないですね。
二つ目は、DFの吉田選手をパワープレーで前線に上げたこと。
かつてザッケローニ監督は、「日本に空中戦の文化はない」と言って、攻撃陣に、高さのある選手を選びませんでした。
なのに、いざ劣勢になったとき、メンバーの中で最も背が高い吉田選手を前に出し、パワープレーを挑みました。
もっとも、吉田選手はそういう経験がないため、とても機能しているようには見えませんでした。
こういうことなら、FWに、ハーフナー・マイク選手や豊田選手といった高さで勝負できる選手を選んでおくべきだったのではないでしょうか。
そして、最後は、先発メンバー及び選手交代が1パターンすぎることです。
グループリーグで戦った国は、それぞれ特徴が違う国です。
どうひいき目に見ても、グループリーグ内では実力が下なのだから、相手チームの特徴をつかんで、例えば、「このチームは左サイドの攻撃が鋭いので、右サイドに守備に強い選手を配置しよう」といった工夫が必要だったと思うのですが、とてもそういう風には見えませんでした。
また交代についても、毎度1パターンの交代ばかりで、何をしたくての交代なのか、その意図が全く分かりませんでした。
今回同様に惨敗した2006年のドイツW杯ですら、フィールドプレーヤーで出場がなかったのは、遠藤選手だけでしたが、今回は、多くの選手がベンチを温めたまま、予選敗退となった結果を見て、「23名も要らなかったのでは?」との皮肉も言いたくなります。
もう一つは、キャンプ地の選定についてです。
今回日本がキャンプ地に選んだのはイトゥというブラジル南部の町で、とても気候的に過ごしやすい町とのことでした。
コンディションの面で、過ごしやすいというのは大事なポイントだったと思うのですが、気になったのは、試合会場までの距離と、気候の差があまりにも大きいこと。
キャンプ地から試合会場までの距離が千数百~2千kmと遠く、会場のある町は夜でも30度近くあり、涼しいキャンプ地と環境が大きく違いました。
初戦や2戦目で、日本選手の動きが後半悪くなったように思いましたが、これらの悪条件もその一因だったのではないでしょうか?
また、キャンプ地がこの町に選ばれたことについては、日本代表のオフィシャルスポンサーである企業の工場がこの町にあるため、スポンサーに配慮したとの指摘もあるようです。
仮に、この指摘が本当だとして、そのために、日本代表が本来のパフォーマンスを出せなかったのだとしたら、本末転倒だし、大変残念に思います。
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予選敗退が決まった日本では、早くも次期監督候補に関する報道が始まっていますが、4年後に向け、まずは、今の日本代表の実力を謙虚に受け止めることが大事だと思います。
日本代表の力を引き出すにはどういう戦術がいいのか、それを踏まえた上で、候補に挙がっている方が監督になった場合、どういう戦術を用いようとしているのかをよく吟味して、次期監督を選んでほしいと思います。
そして、選手やサッカー協会の皆さんも、同じ過ちを犯さないために、今回の4年間の収穫と課題を次に生かしてほしいと思います。
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