今日はいつも以上にわかりにくい話かもしれませんが、お許しください。
飲食店に限らず、競争が激しい市場に対して、「パイの奪い合い」「生き残り戦争」などと表現されることがあります。
それらの表現もイメージしやすいのですが、入れ替わりの激しい飲食店経営の場合に、私は「イス取りゲーム」をイメージすることにしています。
イスに座る=経営が成り立つということです。
イスに座る方法は3つだけです。
・空いているイスを見つける
・座っている人を追いやる
・新しいイスをつくる
昔はこのイスのほとんどがベンチのように2~3人座れたのだと思います。
もちろん、今でもベンチはありますが、ほとんどが大手や老舗が座っています。
さて、あなたが狙う市場では
・空いているイスはどんなイスでしょうか?
・ベンチに座っている人に勝てそうですか?
・新しいイスは作れそうですか?
イス取りゲームをイメージしてみると、わかることがあるかもしれません。
飲食店の新規開業や業態転換の際には「コンセプトを明確に」ということがよく言われます。
コンセプトを明確にするメリットの1つは、自店のお客さん、ライバルが把握できることです。
お客さんとライバルを間違えると、お店の方向性は大きくブレてしまいます。
しかし、「コンセプトを明確に」と言われても、実際には簡単な作業ではありません。
私は次のように飲食店のコンセプトを考えるようにしています。
A (誰に、何を、どのように、いくらで)提供するお店なのか?
B (誰が、どんな場面に、いくらで)利用するお店なのか?
Aはオーナーの想い、強みを起点にしたお店側からの考え方です。
Bはお客さんのニーズ、立地、業界トレンドを起点にしたお客さん側からの考え方です。
Aの考え方だけでは、開業後に集客に苦戦することが多いように感じます。
また、Bの考え方だけでは、印象に残りにくいお店になってしまうように思います。
コンセプトはお店側、お客さん側の双方向から考えることをおすすめしています。