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“ 嵐が吹き消した 恵みのろうそくを 再び取り上げ、それに新しい明かりを灯さなければならぬ。” 教皇ヨハネ二十三世

file.no-07 『 WaqWaq ワークワーク 』

2005-03-20 01:40:35 | 書籍
今回はマンガのレビューです。
私は基本的にマンガは嫌いです。
例えば、野球がテーマでも、訳の分からない魔球やらバッティングやら・・・登場人物たちはモンスターか?
もちろん、創作物ですから、打った球が火を噴こうが、打者が分裂しようが、それは構わないとは思います。
しかし、そのくせ小賢しく友情やら愛情やらについて語ってみたりする・・・、そういうのは私は好きではないのです。
書物というものは、すべからく何がしかの品位があるべきだと思うのです。
こう書くと、私がものすごい堅物に見えそうですが、要は私はマンガが苦手だというだけです(笑)

こんな私でも読むマンガ、それが藤崎竜さんの『 WaqWaq ワークワーク 』です。
( 05年3月現在、週刊少年ジャンプで連載中。物語は佳境です。
  画像は発売中の第二巻の表紙画像です。gooの検索サイトからのものです。 )

舞台は、はるか遠未来(と思われます)、黒い血の人間と機械生命体が生存圏を賭けて互いに憎悪し、闘争を続ける世界(ワークワーク)。
七人の防人と呼ばれる人たちが、七つの護神像を相棒に機械と戦い人間を護り、それによってやっと人間が生きていける・・・そんな世界。
そこに現代(と思われます)から赤い血の人間、女子高校生の松田が黒影の怪人によってワークワークに召喚される。
彼女は赤い血を持ち、赤い血を持つがために「神」と呼ばれる。
神とは「人に憎まれ、機械に愛される存在」なのだと怪人は告げる。
彼女が保護された村で、村人達は彼女の赤い血を目にして、彼女に憎悪をぶつけ殺そうとまでする。
護神像アールマティを持つ防人シオは彼女を護ることになる。
「世界の中心・蜘蛛の糸へ向かえ」と賢者ヨキは道を示す。
神の赤い血はいかなる願いをも叶える触媒となる・・・それを知ったシオ以外の六人の防人は、彼女たちを狙って襲い掛かってくる。
さて、彼女はもといた世界に戻れるのか、黒影の怪人の正体は、なぜ黒い血の人と機械は憎み合うのか・・・?

大雑把ですが、あらすじはこんな感じ・・・?
このお話は、ベースにゾロアスター教を取り入れていたり、時として登場人物たちがとても哲学的な台詞を口にするのであまり少年向きのマンガではないような気がします。
( 藤崎さんのマンガは、古代中国の神仙物語を原作にした『封神演義』、プラトンの対話をベースにしたような『サクラテツ対話篇』等がありますが、どれもわりと深遠なテーマを感じさせます。)
「人の持つ願い」とは本質的に何なのか、そんな事も考えさせてくれます。
主人公シオの願い「誰も戦わなくていい世界を願う」、そのために彼は「戦う」というのも奥深い。
他のマンガの多くで、むやみやたらに主人公達が戦いまくるのに比べれば尚更です。
そんなところも私が好きな要素ですね。

ジャンプ本誌では、物語は佳境に入っているようです。
今週、コンビニに久しぶりに行ったとき、ちらっと見ましたが、黒影の怪人が正体を現していたようです。
来週は本誌を買おうかとも思います。マンガ雑誌なんて買うのは、二年ぶりです(笑)
本編とは全く関係ないのですが、最近、仲間内で賢者ヨキ様ニューハーフ説が有力なんです(笑)
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