「いい服は空間をつくる。」
昔、パリのメゾンで
そんな風にささやいたファッションディレクター。
オシャレなディレクターに当時憧れたものだ。
柔らかな雰囲気の服の中にある品格。
それを着て丸一日過ごせる心地よさ。
幸せ感。
1着1着を作り上げるその気風は
時代を遡って感じるピリッとした緊張感。
そのどこか張り詰めた空気に
背筋はピッと伸びて。
透明感のあるフィラメントが美しい光を放つツィードに
艶やかなレースと淡く浮かび上がる同色のビーズたちが
リアルで綿密な瞬間を映し出す。
いつもの空間が着ている服によって変わる。
甘くなったり、優しくなったり
鋭くなったり、強くなったり・・・
裸でない限り、私たちは服を着る。
「いい服は空間をつくる。」
そう、その言葉の通り、その空間でその服を着ていることが
まわりへ幸せ感を伝染させる。
特別な1着。
今日もこの1着に手が伸びて。
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