優雅な時間を約束してくれる、
タータンチェックジャケット。
英国の名門マーチャンドである
ハリソンズ(Harrisons of Edinburgh)の
タータンチェック柄。
「伝統柄」にはたいてい故事来歴がある。
その一つにスコットランドの民族衣装で
お馴染みのタータン・プレードという
派手な格子柄がある。
タータン・プレードの「タータン」とは、
最初は格子柄の名称ではなく、
その格子柄を特徴とした
一種の毛織物を指す語として登場したそう。
スコットランド高地の氏族の衣装に
端を発したもので
「タータン」という言葉が
1550年にはすでに使われていたということ。
なんとも美しい色合い!
そもそものタータン織物は、
スコットランド高地の男たちの
生活体験から生じたものらしく、
その色彩や図柄は氏族ごとに異なっていた。
でも各氏族のなかでも、
それぞれの身分に応じて使える色彩の数は
厳しく定められてたそう。
『民族衣装』の著作オーギュスト・ラシネによれば…
農民や兵士は1色、将校は2色、氏族のトップは3色、
貴族は身分によって4色ないし5色、優れた哲人は6色、
そして王族は7色。
このタータンチェックは何色使われているかしら?
そんな故事来歴に思いを馳せて
知的に艶やかに
気品と華やぎが凛々しく時を刻む。
現代に命を吹き込まれたタータンが
新たな歴史を作り出す。
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