Flour of Life

煩悩のおもむくままな日々を、だらだらと綴っております。

東京メトロ旅行記 その2

2017-05-08 20:45:46 | 


東京滞在2日目。この日は朝イチで国立新美術館のミュシャ展を見に行くつもりだったので、午前6時に起きました。
ミュシャ展のためだけなら、そこまで早起きしなくてもよかったのですが、その前にもうひとつ重大なミッションがあったのです。
それは、当ブログ読者のP子さんに教えてもらった、パーラー江古田というイートインできるパン屋さんに朝食を食べに行くことです。ネットで調べたところ、住宅街にあるこぢんまりとしたお店なのでかなり混雑するそうで、それならばと開店直後を狙うことにしたのです。

…が、部屋を片付けて身支度を整えて、BSで朝ドラ「ひよっこ」を見てから出発し、お店に着いたのは午前8時40分。店内はすでに満席でした。みんな、なんでそんなに早起きしてパン食べに来るんや…休日なんだから家でのんびりしとってや…。席が空くまで待とうかなと一瞬思ったのですが、国立新美術館にも早く行きたかったので、とりあえず持ち帰りで買って、どこかで食べようと気持ちをチェンジしました。もっとも、いつどこで食べればいいかなんて全然思いついてなかったんですが。

パーラー江古田でパンを買って、地下鉄を乗り継いで乃木坂に着いたのが大体9時30分でした。改札を出てエスカレーターを上って、美術館のエントランスに…たどり着く前にもう行列ができてました。長い行列を目の当たりにして、地下鉄の中で思いついた「美術館に入る前にそのへんのベンチでパンを食べればいいや」という甘い目論見は霧散しました。パンをバッグにしまったまま、おとなしく列に並ぶ私。。。空腹との戦いの始まりです。カーン(ゴングが鳴る音)。



展示会場前に吊るしてあったタペストリー。逆光だったので上手く撮れず…。

入場は午前10時のはずだったのですが、並んでいる人が多すぎるからか、15分ほど前倒しで入場が始まりました。
こんなにたくさん人がいたら、ちゃんと作品が見られないんじゃないかと思ったのですが、そんな心配はノンノン、スラヴ叙事詩は想像以上に大きくて、中に入った途端そのスケールに圧倒されてしまいました。入ってすぐ、左手に展示されている「原故郷のスラヴ民族」は、テレビや雑誌でさんざん紹介されているので既に見慣れているはずなのに、絵の大半を占める星空と、こちらをじっと見つめる2人の人物の目に惹きつけられて、言葉を失いました。

会場には、撮影可能エリアがあったので、私もスマホとデジカメで撮りました。作品を見るだけなら、人の多さは気になりませんでしたが、写真に撮るのはさすがに難儀でした。









頑張っても前のお客さんが写ってしまいます。同じ人が続けて写ってるし。中には絵をバックに自撮り棒で自分も撮ってる人がいました。その発想はなかった…。



どの絵にも、こちらをじっと見つめる人物が描かれているので、目が合うとどきっとします。



正面からだと撮りにくいので、横から撮りました。「スラヴ民族の賛歌」というタイトルですが、スラヴ民族だけでなく、他の民族との融和が描かれています。

スラヴ叙事詩以外にも、ミュシャのパリ時代の作品やリトグラフ、パリ万博のパビリオンのデザイン画と壁画のスケッチ、プラハ市民会館の天井画などもありました。こちらはサイズが小さめだったので、至近距離に行かないとよく見えないものが多かったのですが、スラヴ叙事詩に比べてそんなに人が集まってなかったので、見るのはそんなに大変ではありませんでした。まあ、パリ時代のポスターとかは今までにさんざん見てるしね。

好きな少女漫画家の影響で、アルフォンソ・ミュシャの絵は昔から好きだったのですが、華やかなポスター画しか知りませんでした。パリから故郷に戻って以降の彼が、どんな作品を描いていたのかも。彼の最期がどんなものだったのかも。この展覧会を通してやっと知ることができたのは、ファンを名乗るものとして恥ずかしいことだと自覚していますが、それでもこの機会に知ることが出来てよかったと思っています。大阪の堺市には、アルフォンス・ミュシャ館というミュシャの作品を専門に展示している美術館があるそうで、今回この展覧会にも堺市所有の作品が多数展示されていました。落ち着いた頃に堺市にも足を運びたいと考えています。

で、会場は人が多くてもそんなに苦ではなかったのですが、問題はグッズ売り場でした。売り場が狭いのか人が多すぎるのかどっちのせいかわかりませんが、とにかくぎゅうぎゅう。欲しいものがあっても近づけない。じっくり選べない。そしてレジも混んでいる。ポストカードは、よく見たら既に持ってるものが多数置いてある。どうせならこの展覧会のオリジナルグッズが欲しいので、人込みにもまれて体をツイストしながら、頑張って選んでゲットしました。



スラヴ叙事詩のポストカード。右下の絵は、ミュシャの娘さんがモデルだそうで、右上の絵の中に同じポーズの女性が描かれています。



クリアファイル。これとほぼ同じデザインのブックマークも買いました。

会場を出る頃には、もう午前11時を過ぎていて、美術館内のレストランとカフェにはランチに並ぶ行列ができていました。でも大丈夫。私にはパーラー江古田で買ったパンがあるから…ていうか、これ朝ごはんのはずだったのに…!

館内で食べるわけにはいかないので、外のベンチに座って食べました。周りの木々には開催中の草間彌生展をイメージして水玉の装飾が施されていて、なんだかシュールな雰囲気でした。



この日私が買ったのは、鶏ごぼうのキッシュと、甘夏のブリオッシュでした。買った直後は、キッシュよりパンにすればよかったかなと後悔したものの、これはこれで食べごたえがあってよかったです。甘夏のブリオッシュも、ジューシーな甘夏の酸味とカスタードクリームの甘さのバランスがよくて、ブリオッシュ生地もぱさぱさしてなくてとても美味しくいただきました。この写真ではその美味しさは全然伝わらないと思いますが。

ミュシャ展を見るというこの旅のメインイベントが終了したので、次はもうひとつの野望を達成するために、世田谷区に移動することにしました。当初の予定ではここに行くのは翌日のはずだったのですが、翌日は雨が降るかもしれないと天気予報で聞いたので予定を変更したのです。

世田谷区のその場所に何があるのか…そこまで私を駆り立てるのは何なのか…そう、それは例のアレ、アレです。尾山台のあの店です!!






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