「リチャードⅢ世」
作:ウィリアム・シェイクスピア
演出:いのうえひでのり
配役:リチャード3世:古田新太
アン王女:安田成美
スタンリー卿:榎木孝明
バッキンガム公:大森博史
ヨーク公夫人:三田和代
マーガレット:銀粉蝶
王妃エリザベス:久世星佳
エドワード4世王:藤木 孝
クラレンス公ジョージ:若松武史
ヘースティングス卿:山本 亨
リヴァース伯:天宮 良
ケイツビー:増沢 望
ラトクリフ:西川忠志
リッチモンド伯:川久保拓司
…一応キャストを書いてみましたが、間違えてたらごめんなさい。
この前「嵐の宿題くん」にゲスト出演した時、古田さんがこの「リチャードⅢ世」を「歌もダンスもギャグもない」と言ってましたが、なるほど確かにおっしゃる通り、音楽はハードロックで衣装はイエロサブマリンとサージェントペッパーだったものの、基本的には原作の台詞をそのまんま使ったどシリアスなシェークスピア劇でした。まともにシェークスピア劇を見るのは初めてなので比較のしようがありませんが、台詞が翻訳本で読んだのとほぼ同じだったことに驚きました。もっとアレンジするかと思ってたので。というか原作本の台詞を覚えている自分に驚いた…もっと他のことに頭使えよ私。
舞台はリチャードⅢ世がイングランド王になるまでの第1幕(2時間)と、反乱にあって命を落とす第2幕(1時間10分)の2部構成でした。第1幕は舞台の雰囲気が独特なのと登場人物の誰が誰だかを把握するのが大変だったこともあり、2時間ぶっ続けで芝居を見るのは結構疲れました。映画ならもうちょっと楽なんだけどなぁ。なのでクラレンス公暗殺の場面はついうとうとと…原作読んだ時もあそこはダレたもんなぁ。でも演じるほうはもっと大変なんでしょうねぇ。台詞長いし。あ、でもひょっとしたらじっと座って見てるより、舞台で動き回ってるほうがつらくないのかも?
第2幕は、前半よりも展開がスピーディでノリがよかったので、途中でダレることなく最後まで見ることができました。特に第2幕は「リチャードVS女たち」の台詞の応酬が何度もあって、それぞれに見応えがありましたし。第1幕では物足りなく聞こえた古田リチャードの台詞まわしで、夫や我が子を失った女たちの激しい呪いの言葉を得意の嘘八百で冷静にかわしているのを見てたら、かえって凄みを感じました。第1幕の冒頭でリチャードの独白を聞いた時は、あまりに普通のテンションでしゃべってるので不安にすら思ったのですが。舞台役者は常にテンションの高いしゃべり方をすると思ってるから。
その第2幕でリチャードと激しく言い争う女たちの中で、特に印象に残ったのはエリザベス元王妃。夫を殺され、幼い息子たちまでも失った彼女から、リチャードは最後に残った娘すら“自分の妻にする”と言って奪おうとします。そしてその申し出に対し、エリザベスは最初こそ激しい言葉で罵り拒絶するのですが、最後にはリチャードにうまくいいくるめられてしまうのです。同じような感じで、第1幕にアン王女がリチャードの手に落ちてしまう場面があったのですが、それより第2幕のこの場面のほうが緊張感があって、この後どうなるのかわかってても、見ていてはらはらして面白かったです。
「どシリアスなシェークスピア劇」と書きましたが、それでも細かいところにギャグがちりばめられていて、どっと会場に笑い声が起きる場面が何度もありました。個人的にウケたのはヌードグラビアと牛乳パック、それとリッチモンドがスタンリー卿からのメールをテレビカメラに突き出す場面です。あのスタンリー卿が携帯でせっせとメールを打ってる図を想像すると…。でも、原作にも出てくるセリフで客席が笑ってたのはアリだったのか?と疑問が残ります。「断食のお仕置き」とか。あれはもともとシェークスピアが入れたギャグだったのかな??
最後の戦いの場面は、この前見た新感線の舞台を思い出しました。あのときは北大路欣也の殺陣にうっとりしましたが、今回は榎木孝明の華麗な剣さばきにうっとり…。素敵過ぎて思わず見とれてしまいました。よく見ると微妙な髪形なのに。
前半はやや退屈でしたが、後半が怒涛の展開だったので結果的には「いいお芝居だったな」と満足して帰ることができました。劇場内で売ってたプログラムの写真がかっこよかったので買おうかなと思ったのですが、買うと家で邪魔になるので断念…ヨーク家とランカスター家の家系図のページだけでもほしかったのだけれど。
来年の観劇予定はまだ立ててませんが、宮藤官九郎作のロックオペラ「R2C2」に森山未来が出るので、見に行こうかなと思っています(チケットとれるかな…)。あとはできれば新感線の「蜻蛉峠」も…ってこっちもクドカンじゃん!
全話HDに貯めてしまった「流星の絆」をやっと見始めました。これは、一気に見るより毎週金曜の夜にちびっとづつ見たほうが楽しいドラマだったのではと少し後悔してます。
でも、あのOPは反則です。心の人情な部分が鷲掴みにされてます(←今さら)
で、不人情な演劇の話なんですが…
>もっとアレンジするかと思って
私もそう思っていたので、あそこまで真正面からぶつかってたことにビックリしました。
序盤、古田さんのセリフが聞き取れないのはもっとビックリしましたが。
>第2幕のこの場面のほうが緊張感があって、この後どうなるのかわかってても
私は、あの展開にどうオチをつけるのか知らなかったので、「どうするんだろ、これ?」とこの舞台で一番緊張感があると同時に、一番楽しい場面でした。
>新感線の「蜻蛉峠」
これは行く気満々で先行予約抽選に申し込んでます。初詣は「これの抽選に当たりますように」と願おうかと思ってます(←おい)
こんばんは~
>一気に見るより毎週金曜の夜にちびっとづつ見たほうが楽しいドラマ
あ~、確かにあのドラマは毎回ラストで
「来週はどうなるんだ!?」
とハラハラドキドキしましたからねぇ。
>古田さんのセリフが聞き取れない
私は最初マイクが壊れてるのかと思いました。
あるいはずっとモニターにテロップが流れるのかと。
それなら聞き取れなくてもOK!だし。
>これは行く気満々で先行予約抽選に申し込んでます。
私もぴあかイープラスの先行予約のお知らせが来たら申し込みます。
新感線はチケット取りにくいから大変ですね。。。
私、イープラスの先行予約でもう申し込んでます。
>ずっとモニターにテロップが流れるのかと。
>それなら聞き取れなくてもOk
2回席だと、最前列でもないかぎりこれが見にくいんですよ(苦笑)
こんばんは。
>私、イープラスの先行予約でもう申し込んでます。
え~!?そうなんですか!
ちょいと今からチェックしてきます。やばいやばい。
>最前列でもないかぎりこれが見にくい
そうだったんですか。私は前の人の頭で
役者の足元がよく見えませんでした。
難しいですね。