また始まった。珠子に会いたい。さみしい。珠子に会いたいと思うたびに、さみしさに見舞われる。やさしく美しい珠子に会いたい。ぬいぐるみのクマモンでは嫌だ。ムーミンでも嫌だ。じっと瞳の奥が見える珠子でなければならない。瞳の奥には澄んだ明るい世界を広げていなければならない。それでわたしを包み込んで嬉しく哀しくさせてくれないと、せっかく会えたという気持ちにはならない。これだけの条件をつけると、この条件を満たすだけで珠子は重労働だ。だから、そんな女性など容易に現れてなど来ないだろう。来るはずがない。さみしい。とことん仏陀に癒やされておきながら、それでもこうだ。ふんわりする珠子の足音を聞きたい。珠子の被る帽子だけが、雲に乗って飛んでくるということはないか。さぶろうは帽子の匂いにすっかり珠子を感じてしまうであろう。
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