うん、もう、いいよ。僕は一人でそう呟く。少しやけっぱち気味になっている。「振り向いてくれなくてもいいよ」のその「いいよ」だ。
熱心にした割りには報われない。入選しない。一年やってみたけど、結果はすべて三振。アウト。除外流産となった。いや、受胎すらしていなかったに違いない。もう短歌の投稿は止めようと思う。
フン、だ。選者に媚びを売らないぞ、もう。振り向いて貰えるようにどれだけ根を詰めて、ない知恵を絞って書いたことか。
*
今朝も、霜が厳しい。瓦屋根が真っ白に厚化粧を施している。まるで京都祇園の花魁だ。花魁は誰に媚びを売っているのやら。
*
媚は女偏に眉。目の眉で媚を売る。眉書きをする。媚びる人がいるうちが花か。振り向いて貰うように努力することが、すべて無駄な努力だと知ったその後の、虚しさ。生き甲斐の消失。「わたしの愛しい人」を確保しておくことと生き甲斐とは、無縁ではない。







