3年前に記しましたが、梅の逸話の中で私はこの話が一番好きなのです。
で、とあう事からこの梅は、内裏に納められ、「左近の〝梅”」「右近の橘」となり、例えばひな祭りの
お飾りには梅と橘になったはずですが、梅が移植されなかったので、桜になったらしいです。
功名を重んじるのなら残念な事をしたという事になりますが、鶯と言う大事な友人との友情を重んじると
したのならまさに天晴な決断です。
ですから、このシーズンになると、
勅なればいともかしこし鶯の宿はと問わばいかが答えん(天皇のご命令ですので、この梅の木を差し上げ
ます。でも、毎年この木に来る鶯に自分の宿はどうなったのかと問われたら、どう答えたらいいんでしょ
う)
と言う紀貫之の娘の歌を思いだし、いそいそと近所の公園に梅の写真を撮りに出かけてしまいます。