多病息災発達障害者こよりの日常

両手で数えきれない障害と持病を抱えつつ毎日元気に活動中。発達障害の息子たちの子育ても終え、悠々自適の毎日です。

「教えてもらえて当たり前」の人

2018-02-09 11:46:30 | 法律・制度
自閉っ子が 特別支援級に入った時、障害者手帳を


持っていない子の方が多かった。


障害があっても、普通級に在籍していたお子さんもいた。


それは ご家庭それぞれで 決める事なので、


私は 気にしていなかった。学校の行事や参観日とかで


少しずつ 話を交わすようになり、自治体や 県の制度を


知らない人が 多かったのにも驚いた。


住んでいる自治体の 役所に行けば 資料がなにかしらあるはずだし、


役所まで行く暇がなくとも、文書なりで「こういう子どもについての


対策や、受けられる福祉制度があれば知りたい」と連絡を送っておけば、


返事が来るだろうし、地元の民生委員などを紹介してもらえる。


福祉と 学校とでは 管轄が違うし、学校の先生は


自治体の福祉の状況に詳しくない人もいる。


学校は 役所の下請けではないので、いちいち


世話をしてはくれないし、知っていても


福祉だの 療育だのと 口に出すだけでも


嫌がる親御さんもいるので、学校で 福祉関係の話が出ない事もある。


そういう時間を作るより 個々の子どもたちへの 指導や


カリキュラム作りの方が大変だろう。


学年が上がり、中学に入ってから、 普通高校を受験するか、


専門学校を選ぶか、支援学校の高等部か、という


大きな 選択の時期になる。ほとんどの親御さんは


「特別支援学校高等部」と「高等特別支援学校」の区別をよく知らないし、


その2つのどちらを選んでも「高卒資格」は得られない事も知らない。


学歴は「中卒」である。


中には「障害者手帳」の存在を初めて知った、という人もいた。


というより 障害者手帳取得対象者に 自分の子が当てはまる、という事を


知らなかったようだった。


「学校は何も教えてくれない」と不満を漏らす人もいた。


学校にしても 医師にしても、自治体の福祉について網羅しているわけではない。


自分で 調べて、希望を伝えて、学校でできる事、


かかりつけ医に 頼まなければならない事を


その都度頼まなければならない。


「誰かが 教えてくれて 当たり前」という感覚の人が


多いように感じた。


私は 家計が苦しい時代、おじいちゃんたちが寝たのを見て、


泣く子どもを 後に 夜パートに出た。


パートさんとも 仲良くなったが、皆さん


「扶養から超えないように働く」事を いつも頭に置いていた。


そのことには 一生懸命だけれど、他の事は無関心で、


パートでも 一定時間超えて働いていれば有給が使えることや


控除に使える書類に ついても知らない人ばかりだった。


生命保険や損害保険。自分名義になっているなら、


年末調整時に書類添付すると 税金が戻ってくる。


そんな事しらない、どうでもいい、そんな人が多かった。


やりくりには 知恵をしぼるのに、制度の利用となると無関心である。


色んな人がいるなあ、と思った。


私が 上司に 有給消化を申し出たら、


「パートには 有給は無いよ」と 無知で言ったのか、


知っていても 有給を取られては困ると思ったのかはわからない。


私は「本社に確認してください」と頼み、その後認められたが、


私以外に パートが有給を使う、という事はなかったそうだ。


今 複数の病院に 通院しているが、


受付で 大声で やり取りをする人を見かけることがある。


「OOという制度があるのに、ここでは教えてくれなかった」というものが多い。


ここは 病院で、役所の出張所ではないのだが、


制度を利用する際に「主治医の意見書」や「診断書」が必要になるので、


「医者が 教えてくれてれば 手間が省けたのに」と思う人がいるようだ。


そういう人を見かけると、不思議だなあ、と思う。


「誰かが教えてくれて当たり前」


「自分は知らなかったのに、同じ状況で 制度を利用して


得をしている人を許せない」という感覚は 私には考えても解せないからである。















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