念力主義

お互いに思いやりの気持ちを持てば争いはなくなるのか。
思いやりの気持ちはもちろん大事だ。
エゴを抑制して利他的であろうとせねば世の中上手く回らない。
だが、エゴを、ないものとしてみないふりをするのはいかにもムリがある。
争いがある、ということは、利害や感情における対立があり、それらに対する解決策、妥協案が提示され、納得の上互いに了解するのでなければ解決には至らない。
その解決策を探る過程はまさにエゴとエゴのぶつかり合いであり、きれいごとを持ち出すと負けてしまう。
何事も、両方の目を開いて見つめていかなければならない。
あるはずのエゴを、ないものとして進める論議はすべて意味がない。
決して美しくはない部分から目を逸らして考えても、ただの空論か、それ以下で終わってしまう。