人間の証明

野に咲く花の命がはかない、というのは見ればわかるが、筋骨隆々、逞しい肉体をもつ者だって、儚いのちを生きている、という点においては変わりない。
命あるものは移ろうし、それが生命の本質、という気がしてならない。良いほうに変わっていくのならいいのだが、気を抜けばろくでもない方に向かってしまう。
だから日々気を張って、ちょっとでもいいほうに向かうように仕向けていかなければならない。考えてそれができる、のは人間だけだ。
変化の中に来ている、という点において野に咲く花も人間も同じだが、その変化をコントロールできることが、人間の証明なのでは。