長篠落武者日記

長篠の落武者となった城オタクによるブログです。

古宮城のEテレ放映内容が愛に溢れていた件

2016年02月13日 | 古宮城
2月9日(火)の午後9時半から「趣味どきっ!」の「お城へ行こう」という番組で古宮城が放映されると聞いて、どきどきしながら見てました。

事前に入手した番組テキストでは古宮城は見開きで4頁分。躑躅ヶ崎館よりも少ない。
まぁ、そら天下の武田信玄の本拠地が相手では、と、思って放送を見たところ

古宮城の方が放送時間が長いっ!!

驚いたのなんの。
しかも、古宮城の見所を余さず、そして簡潔に、かつ、わかりやすく古宮城を知るには、この番組を見て頂くのが一番!という内容でした。

※丁寧な解説をする千田嘉博奈良大学長。

最大の見所、両袖枡形虎口の映像に門の画像をはめ込んで、実際がどういう状況だったかが大変わかりやすく矢が飛んでくる様も矢印で一目瞭然。千田先生は、大堀切や北側の入り組んだ堀の解説の後、西の曲輪を馬出の進化版として解釈し武田式城郭の到達点として捉えられていました。

松村邦洋さんの「難攻不落にも程がある」というコメントが画面表示されていたときには「やっぱりそうだよねぇ!!!」と画面を見て言ってしまいました。


千田先生は実際には戦闘経験がなく自焼陥落した歴史にも触れられており、古宮城の全てが語り尽くされていました。


すっかり興奮して作手山城案内人で今回の番組づくりにも参加されていた原田純一先生にメールすると、速攻で折り返しの電話が。

「躑躅ヶ崎館が約10分、古宮城が約15分で古宮城の方が放映時間が長かったんですよ。」
とのコメントには、やはり同じ視点で見られていたなと思うと同時に、正確に時間を計られていたことに、上には上がいるものだ、と、感服。

「ディレクターの人が古宮城への愛を込めた編集をしたと言ってました。」とも。
確かに。時間もさることながら古宮城の見所全てが盛り込まれており、見ていて「好意的に紹介してくれているな。」と感じていただけに、編集している方も魅了した城だったのか、と、改めて古宮城の実力を知る。

「やっぱり愛情は見ていて伝わりましたよ。」と、話をしてましたら、原田先生は
「これも地域の皆さんや古宮城が好きな皆さんが草刈りなどをして見やすくしてくれたおかげですよ。昨年千田先生が見えたときに城が綺麗になって見やすくなっていたのが、数ある武田の城の中で今回古宮城が取り上げられた理由じゃないかと思います。」
との感想を述べられてました。

古宮城は土の芸術とまでNHKテキストに書かれていますが、まさにそう。

その埋もれていた宝物を磨こうという活動を立ち上げたのが当時新城JCだった加藤さん。
地元作手の原田先生や加藤さん、新城市の作手地区以外の皆さん、愛知県立大学の皆さん、市外のボランティアさんの協力で、少しずつ見やすくなっていった経緯を私も一緒に体験できたことが嬉しい限りです。

「姫路城や名古屋城、大阪城と並んでの古宮城ですからねぇ。国宝と並んでいるというのが信じられない。」
と、原田先生は言われてましたが、私も全く同感です。
これからも古宮城を好きになってくれた人達が一緒になって活動できると良いなぁと、思った次第です。

ここまで読んで「うわ、見逃した!」と思った方。

安心してください。再放送があります。

2月16日(火)のEテレです。
今度は忘れずに録画を。(笑)。