田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

グローリー 明日への行進(Selma)

2017年05月28日 15時58分08秒 | 日記

キング牧師描いた映画の邦題、『グローリー / 明日(あす)への行進』に決定

 

 アメリカ公民権運動の最中、アラバマ州セルマで起こった血の日曜日事件を題材に描いた歴史ドラマ。1965年3月7日、前年にノーベル平和賞を受賞したマーティン・ルーサー・キング・Jr.牧師の指導の下、アラバマ州セルマで黒人の有権者登録の妨害に抗議する600人が立ち上がる。白人知事率いる警官隊は力によってデモを鎮圧するが、その映像が全米に流れると大きな声を生み出し、2週間後に再び行われたデモ行進の参加者は2万5000人にまで膨れ上がる。事態はやがて大統領をも巻き込み、世論を動かしていく。主人公となるキング牧師を演じたデビッド・オイェロウォほか、トム・ウィルキンソン、ティム・ロス、キューバ・グッディング・Jr.、プロデューサーも兼ねたオプラ・ウィンフリーらが共演。主題歌「Glory」が第87回アカデミー賞で主題歌賞を受賞。(映画.comより)

 

 

 「血の日曜日」って、いくつかあるんですってね。無知な私は何も知らなかったのですが、その中でも今回映画化された1965年の3月が一番有名らしいです。しかし、時代はこんなに進んでいるのに、世の中の根っこって、案外変わらないのですね。たしかにこの「血の日曜日」は、とても凄惨ですが、今でも意味なく黒人青年が殴り殺されたり、それによりまた暴動が起きたりするじゃないですか。あんまり変わらないんだなぁ、という印象です。もちろん、現地にいるわけではないので、あくまで印象ですが。

最初から、つらい場面が続きます。法で認められたはずの参政権が、現地の役人たちによって阻害され、何度申請してもちっとも認められないのです。あ~だ、こ~だと理屈をつけて。初老の黒人女性が「また来たぞ」と陰口をたたかれ、さんざん待たされたあげくに「不認可」の判を押されます。そして、いやがらせを受けるのです。

指導者だったマーティン・ルーサー・キングjr牧師は、非暴力を貫き、武器を持たずにただ行進することを選びます。「敵対するのではない。共存するのだ」が信条です。もちろん、対等に。しかし、ありとあらゆるいやがらせが続き、行進の際には「阻止してみせる」と言い切る知事の警官隊動員によって、けが人・死者まで出る事態に。有名だったキング牧師は、大統領とも知人でした。比較的リベラルだと言われた大統領にもいろいろ進言します。

みんな、頭ではわかっているのです。人間はみな平等だと。しかし、どうしても「白人優越」の感覚が抜けない人がいるんですね、それでどうしても諍いになります。最初のデモの凄惨さが全米で報じられた後は、公民権運動に対する賛同者が増え、最終的には2万5000人もの規模になります。そして、やがて歴史を変えて行くこととなるのです。

黒人さんたちは、当然今は参政権を持っています。しかしながら、それが当たり前になるために、良識ある人々の賛同を得るために、どれだけ血塗られた過去があったのか、それを表す映画です。よその国から強制的に連れて来られて、こんな差別を受けるなんて、理不尽ですねぇ。なんなのでしょうね。それで、今もあんまり解消されてないところがつらいじゃないですか。人って、どこまで利己主義な生き物なんでしょうね。そういう私も自分の生活のためにだけ働いているわけで、「世の中のため」などと思っているわけではないので、根っこは一緒なのかもしれませんが。難しいことを考えていると頭がこんがらがってきました。すみません。これくらいにします。

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