田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

アバウト・レイ 16歳の決断(3 Generations)

2018年03月20日 16時48分22秒 | 日記

3 Generations Movie: Scene #2

3 Generations Movie: Scene #3

「ドレスを着ていた時代の自分にはサヨナラだ。ただ僕は人になりたいんだよ」 男の子として生きることをカミングアウトしたレイ(エル・ファニング)。ホルモン治療など、医者が差し出してきた見慣れない資料に呆然とする母親・マギー(ナオミ・ワッツ)。「突然、息子を育てることになるなんて・・」と、突然の告白に動揺を隠せない。そしてそんな心の迷いを、近くに住む若い青年にぶつけて、流れるままに一夜を共にしてみたりと、母親の“動揺”は暴走するばかり・・。一方、レズビアンであることをすでにカミングアウトしたおばあちゃんのドリー(スーザン・サランドン)は最愛のパートナーとの暮らしを謳歌しながら、レイの“新しい人生”への一歩を、密かに応援していた。髪を短く切り、トレーニングをして、少しずつ“男の子”に近づいていくレイ。そんなレイの成長を見つめながら、マギーは意を決して、わが子のためと思い、性転換手術の同意書のサインを、別れた夫にもらうために久しぶりに会いに行くのだが・・・(filmarksより)

 

 

 

 この映画、期待していました。名優が揃って出てるし、主演のエル・ファニングもカッコイイし。”性同一性障害”という、よくある話題ではあるものの、そこはそれ、これだけのメンツが揃っているんだから、一ひねりも二捻りもあるんだろうと思っていました。しかしながら、結論から言うと、凡作だったと思います。駄作ではありません。でも、少しもったいなかったかな、というのが素直な感想です。

エル・ファニングは、生まれたときから自分の性に違和感を持っていました。親たちがドレス(ワンピースのようなものも含め)を着せようとするたびに、言いしれぬ嫌悪感を感じていました。大人に一歩近づいた今、男の子になるためにホルモン治療を受けることを決心します。ついては未成年であるため、両親の同意書が必要です。一緒に住む母親(母方の祖母はレズビアンであるにもかかわらず)でさえ動揺しているのに、幼い頃からろくに会ってもいない父親の同意まで必要だなんて。しかも今は違う女性と家庭を築いてもいるし。面倒くさいですねぇ。でも、決まりだからそれがないと治療できないんですね。ここが未成年のつらいところ。成年になるまで待つと不利だったのでしょうか。治療は早いほうが効果的だったのかもしれませんね。

なんだか大変そうな始まりで、期待させたのですが、盛り上がりはここまでです。もちろん、一生懸命なつもりの母や自由奔放な祖母との諍い、月並みのことはすべて描かれます。でも、最終的にはレイに関係ないところの母親の行為、しかも「それはあかんやろ」みたいな行為に収束してゆくのです。ここがポイントだったのなら、性同一性障害である必要って、あった?って感じです。なんだかとってももったいない映画だった気がします。ただ、俳優さんたちはみな素晴らしかった!さすがの演技です。

あと、本筋とは関係ないのですが、未成年でホルモン治療って、本人は「ママはわかってくれない」とかってスネてるけど、実際高いんじゃないのかな、と少し心配しました。まぁアメリカと日本では医療システム自体が違うのでしょうけれど。

コメント
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