元レーサーのローラン、アクロバット飛行をしているマヌー、芸術家の卵レティシアの3人は奇妙な友情で結ばれていた。夢を追う彼らは、海底に眠る財宝を引き上げるため、アフリカのコンゴ沖にオンボロ船でやってきた。しかし、みごと財宝を引き上げたとき、ギャングが襲ってきて、流れ弾に当たったレティシアは死んでしまう。残った男二人は、財宝をもって彼女の故郷へ逃げるが……。3人の男女の愛と友情を描いたロマン溢れる冒険譚。フランソワ・ド・ルーベの音楽も印象深い。(yahoo.映画より)
<午前10時の映画祭>
高校生の頃、この作品のことを何も知らずに「冒険者たち」という邦画を見ました。地元の”東映”(もうとっくにないが)で、確か千葉眞一と真田広之で、でも若いなりにとても感動したのを覚えています。
かの作品がフランス映画のリメイクだった、とは、ず~っと後に知ることになるのですが、あらすじを読んでもお話そのまんまだし(笑)、「日本版も良かったし、まっいいか」といままで先延ばしになってました。
さて、リノ・ヴァンチュラを初めてきちんと認識しました。なかなかに渋いですね。アラン・ドロンももちろんハンサムですが、リノは「大人の男」って感じがうまく出てました。
アクロバット飛行を生業としているアランと、最速のエンジン開発に余念がないリノ。しかし、夢を追う職業というのは、生きてて楽しいでしょうが、うまくいくことが少ないのが難点です。
やがて資金繰りに行き詰まった彼ら(ひょんなことからつるんでいる、若くて美しいジョアンナ・シムカスも一緒)は、一攫千金の話に賭けることとなり、どうしたことか、うまくいくんですね、これが。
しかし、お金のあるところ邪悪な組織あり。彼らはすぐに狙われることとなり、最初にジョアンナが命を落としてしまいます。
深く傷ついた彼らは、彼女のいとこを見つけて遺産を渡し、まだ幼い彼の面倒まで心配するのですが、ギャングたちはそんな田舎町までも追いかけて来ます。
お金に目の色を変える男たちほど、醜く恐ろしいものはありません。次々と襲って来ては銃撃戦をおっぱじめます。やがてアランも撃たれて死に、リノだけ取り残されたところで映画は終わります。
こんな抗争、終わりがないですよね。坊や(いとこの幼い子ね)が成人するまで基金にして置いておく、とか言ってたけど、成人すると同時に狙われるかもしれないし、リノがどこへ逃げても追って来るでしょう。
そもそも富豪が、落ちた飛行機から逃げられずにそのまま深海に沈んでいたのも、宝箱と鎖でつないであったから。ともかく、財宝を手にした途端に群がって来る男達にはあきれるばかり。
いくらあるのか知らないけれど、そんなにたくさんの人数で割ったら・・・。立派な体格して、まともに働こうとは思わないのかしら。バカみたい。
ともかく、色気を出した主人公達も悪いのかもしれないけれど、貧乏ながらも3人で夢を追っていた時期が、一番幸せだったんだろうな・・・そういう話でした。
映画の作りは、スローで古臭い感じがして、時代を感じさせました。一緒に行った娘(中3)には「よくわからなかった」と言われてしまいました。そっかぁ・・・。