12月第二週の土曜日は、ご存じ札幌市を一望する定山渓の山
「札幌岳(1,293m)」です
烏帽子岳と神威岳を望む(雲の下には石狩湾が)
この季節は選ぶ山域に迷うところです
今週は札幌市内にもかなりの雪が積もりました
しかし、
今日登る山を「札幌岳」と決めて定山渓までの国道を走って
いても、見渡すところ南区はそれほどの積雪とも思われません。
毎年のことだけれど、札幌市内だけ見ても積雪量は徐々に
減っていて、豪雪地帯「札幌のチベット」と言われた藤野
~簾舞は今や温暖な地域に思えます
さらに、こちらも温暖化の影響なのか、
「札幌のツンドラ(永久凍土)地帯」と呼んでいた石狩周辺も
昔ほどのシバれかたではなくなっているようです。
(南区と石狩市の皆さんすみません)
これはToshiが勤める会社の先輩が自分の住んでいる江別を
よく思わせようと、他の地域のことを揶揄していった笑い話
です。
■7:55 登山口
それにしても、
まだ12月の上旬だというのに今朝は随分と冷え込みました
車の温度計は、登山口のこの時刻マイナス15度です。
軍手で登り始めたものの、
刺すような冷気に抹消の指先と足先がやられます
札幌岳ももう年に数度登る山なので、春夏秋冬の景色が頭に
入ってきているつもりでいます。
冷水沢川に沿って歩く冷水小屋までのおよそ3.5kmは、
それほどのアップダウンはないものの、昨日までの積雪で無垢
のラッセルともなれば2時間近くを要する行程です。
でも、この日は先行者1名、
そして前日の金曜日までに1名の山スキー跡に数人のスノーシュー
跡があったので助かりました。
■9:05 冷水小屋
北海学園大学管理の冷水小屋はこの黒さがイイ
さて、
小屋から上をどう登りましょう?
ここから踏み跡は夏山登山道尾根を辿っています。
へー?この積雪量だとあのキツイ急登を登れるもんですか?
と疑問に思い...、
Toshiは冬山行程のスタンダードである冷水沢の谷(沢)筋を登る
ことに決めました。
そこからは本格的な一人ラッセルです
何度かおとずれる岩越へ
予想の範囲ながら..、
沢筋の雪も締まっていないため、ところどころでスボズボ
と埋まり、
吹き溜まっているところは雪壁を蹴飛ばして崩してから
登ります。
(吹き溜まりの下は、人一人飲み込む沢穴になっているので
要注意)
幾分斜度が緩くなったところで、
さすがに腿の疲労が・・・
ここから、ルートを先行者が歩いている夏山登山道へ寄って
合流することにしました
“ありがたや~”のトレース
&ここまでやって来ると先はハイ松地帯
雪はしっかり締まっていて歩きやすぃぃ~
先行者1名は、Toshiが谷筋を登っている間に既に夏山の
登山道ルートを下っていったようで、
この広い札幌岳の西側台地に人影はありません
■10:55 頂上 (狭薄山を背に)
ここまで3時間強かかったものの、
予想の範囲で頂上にとぉ~うちゃこしました
風も少なく、思った以上に天気がgoodです。
どうでしょう?
気温はマイナス20度近くにはなっている模様、
それでも先週の樽前山の強風下に比べると暖かく感じるから
不思議です
狭薄山の奥に支笏湖が望める?(方向的に果たしてそうなのか???)
一方、札幌の都市に目をやると
三兄弟のように並ぶ山が望めます(その先に札幌ドームも)
左手前893Pの陰に視える豊栄山(藤野スキー場)、
そして真ん中が豊平山(焼山)、右端は豊見山
揃って藤野三山です。
春には縦走したい空沼岳
ということで、
この気温で凍り付いた“おにぎり”など食べて寛いでも
おれないので、証拠写真撮ったらとっとと下山します
■11:05 下山
下山時の北の方角がこれまた美しく、
ただ、カメラを構える手がシバれるうぅぅ~
本日一番の(お気に入り)写真がコレ
さて、下山時は青葉の生い茂る夏山と違って登山道の
様子がまるっと理解できて良いです
冷水小屋からすぐ上の急尾根を下ってみて、
ここ数日、この締まらない登山道に最初にトレースを付けた
のは山スキー屋さんで、急登個所はツボ足で登った模様
です。
Toshiが今日登った谷(沢)筋もかなり難儀しましたが、
この山スキーでの登りも相当しんどい登りだったのでは
無いでしょうか?
(因みに下りのスキー滑りだって滑っては止まり、滑っては
止まり・・で果たして楽しいでしょうか?)
途中のトラバース個所は熟練者でなければ凡そ辿れない
ルートを確実にトレースしていました。
(GPS頼りかも?)
先行者(スノーシュー)がまだ暗い6時にスタートしていたことも
うなずけます
■11:40 冷水小屋(昼食)
冷水小屋までやってきて、ここで昼食としました。
小屋の入り口は風除室ならぬ雪風があたらない快適な場所
なので、ここを拝借
小屋の温度計はこの時刻になってもまだマイナス10度でした
■12:05 下山
冬山の楽しみは何かと聞かれて真っ先に挙げるのは、
先に書いたように、
夏山では観られない明確な地形を認識できること。
ですが、
それよりももっと楽しいのは、
自分自身がルートを刻むこと。
と思います。
人のつけた道程を進むのは容易いこと、
それは夏山登山道を行くよりも冬山で強く実感できます。
そしてそれは人生の上り坂、下り坂にそっくりと当てはめ
られます
■12:50 登山口
下山後は豊平峡温泉で温まりました。
同温泉は満員御礼で、特に中国・台湾からとおもわれる
バス団体客さんが大勢入浴していました。
夏だけでなく、冬も観光立国北海道
で・す・ね
山の稜線やら樹々の出で立ちやら
どの造形ば見ても悩ましかくらい美しい・・
空気の透明度が違うっちゃろうねぇ・・
九州の平野部で「氷点下」になるこつは
滅多になかけん、マイナス10度、20度とかいう
世界の空気は想像つかんばってん
トシクンの写真でばっちり堪能させてもろうとる。
有難かことですばい。
今週も無事下山されて、何よりでした。
お疲れさん♪
いつも有難うございます。
雪が30cmも積もると熊も冬眠して来春までは開店休業状態になるように、この時期は人も殺生しない、
純白の世界が広がって何処までも透明に眺められる季節であります。
寒いのを我慢すればこれほど山が美しいと思える季節はなく、それはそれは素晴らしいですよと言っても
喜んで登る人は限られます。
言葉で伝えるよりも一度目にしてくれれば、その良さが分かってもらえると・・・
さ、明日にでも冬の北海道に飛んできて下さい!
お疲れ様です。
札幌岳、ピークまでご苦労様でした!
沢筋ルートのラッセルごくろうさまでした!
自分も先日豊滝ルートから目指しましたが、稜線手前で撤退しました。雪が深くて諦めました。
冬山の楽しみ、確かに、自分もそう思います。
といっても冬は経験が全然少ないので、これから徐々に増やしていきたいところです。
では、また。
札幌岳の豊滝の林道を登り、最期の稜線までの急登を単独歩き詰めていく
あたりはかなりのゼンマイモードと推察します。
冬が長い長い北海道のこの時期を有意義に過ごさないと一年間バランスが
取れませんね。
かなり頻度の高いニアミスですから、何処かの山域で“ばったり”というのも
時間の問題でしょう。
ではまた・また!
おそらくは温泉に浸かる習慣がある台湾客ではないのか?と思われますね。
行儀が良いのかどうなのか分かりませんが(笑)、タオルを頭の上に乗せて入浴する
姿は日本の温泉、さらには秘湯めぐりを趣味にでもしているのではないかと、
推察されました。
Takさんならまだ押さえられる山林があると思いますので、Toshiも一枚噛かますか・
ね。。。