【 巳・蛇の文字の語源 】
「巳」・・ヘビの象形文字。“ミ”はへミ、つまりヘビの略。
上の「口」は蛇の頭ととぐろを巻いたさまを、
下の「乚」は胴と尾
といった具合に、文字自体が蛇を表している。
説文学でいうと、今まで冬眠していたヘビが
春になって新しい地上活動をすることを意味している。
「巳」・・・十二支の第6番目
〔方角〕 南南東
〔時刻〕 午前10時(または午前9時~午前11時の間)
巳は音読みは“シ”。
草木の繁茂の勢いが極まって静止の状態を表す
もので、万物がすでに盛りを過ぎて、
これからは実を結ぶ時期にあることを意味している。
また、
巳は頭とからだができかけた胎児ににているところから、
植物の芽が子房の中に芽ぐみ始めることとする説もある。
「蛇」・・・左は虫偏で、これも虫の象形文字。
右半分もヘビそのものの象形。
巳と記された我が国の最古例は、
正倉院文書の大宝二年(702)以降の戸籍簿に見られる。
『十二支のE~話』『(続)十二支のE~話』
戸出 武著 参照