to be with my dogs

犬と私と羊...合言葉は「自然体」

苦労したからこそわかったこともある。

2011年08月12日 | Obedience

飼い主と犬にとって呼び戻しは、とっても大事なトレーニングです。

 

私は基本的にウチの犬たちをあえて他のワンコと遊ばせることをしません。

あえて匂いを嗅がせあったりもしません。

欧介に関しては、特に!しません!!

私は、犬に関して「社会化」が特に必要だとは思っていないのです。

「社会化」よりも飼い主と一緒にいることを楽しいと思う方が、ずっと大事だと思うからです。

飼い主との関係ができてから、犬同士のルールを学んでも決して遅くはないと思うのです。

逆に、犬同士の遊びや楽しさを知ってしまった犬に、

飼い主の方が魅力的だと教えることの方が大変だし、苦労します。

欧介は、何もしつけなど知らなかった私が、

世の中の犬の育て方、しつけ方の本などの情報を信じて、

一生懸命「社会化」と言うものをしたせいで、飼い主の言うことよりも、

犬同士遊ぶことが楽しい!犬の扱いに慣れてる他人の方が楽しい!

初心者飼い主の言うことは良く分からないし、楽しくない!と強調してしまいました。

そのせいで、飼い主の魅力を伝えるために谷あり崖ありの大変な苦労をしてしまいました。

今でこそ、私に魅力を感じてくれて、一緒に楽しめる子になってくれましたが、

最初の1年目に無駄な「社会化」に一生懸命取り組んだために、

その後の5年間は、私との関係を作るために必要以上に苦しまなければいけなかった。

中でも、一番苦労したのは、「呼び戻し」でした。

 

欧介の場合、呼んでも戻ってこないは当たり前でした。

気の済むまで他犬と遊び、気の済むまで匂い嗅ぎをし、

どんなに疲れきっても、どんなに満足しても、たぶん死ぬまで戻ってくる気はなかったと思う。

欧介にとって、私は何処までも何処でもリードに繋がってついてくる家来だったから。

1歳までの大切な時期に、このような結果を生む「社会化」を刷り込んだのは私ですから、

頑張って、「コイ」を教えましたよ。。。

11年たった今では、戻ってきてくれます。

 

それには徹底した他犬の排除、「犬社会」との隔離、他者の排除、「他人社会」との隔離。

私とo-papaだけが欧介にとって特別な存在になる努力をしました。

「脱・社会化」です^^;

 

ちなみに、蒼太くんは、「脱・社会化」から始めて、1年間、

飼い主との関係を築くことに専念しましたので、「呼び戻し」のトレーニングは

必要ありませんでした。

それでも、他犬に「吠え」たり「咬み」ついたり「反社会的」な行動はしませんよ。

人を育てる場合、赤ちゃんにはお母さんまたはごく近親の人が、

大切に育み愛情を注ぐのと同じように、犬にも接すればいいんじゃないかと思うのです。

赤ちゃんに、「他の子と上手に遊びなさい」とか「犬同士仲良く」とか言ったってわかんない。

それよりは、安心して身体を任せ、心を開ける人であることの方が大事。

信頼関係が築けて、私や家族が一番!ってなってから、

「じゃぁ、そろそろ他の人、他の犬、そんな存在にも慣れて見る?」

「おかあさん見ててあげるから、がんばってみようか」で、いいんじゃない?

 

「呼び戻し」ができるかできないかで、犬にとっての生活が随分変わってきます。

「呼び戻し」というのは、ただ単に呼んだら来るというだけのものじゃないからです。

犬の意識の中に、飼い主がいるということなんです。

 

よく、「コイ」とか「カム」とか言って、犬が来る。。。けど、ふっと匂いを嗅いで、

ふら~っと寄り道をする。また呼んでみたら、来た。そんなワンコをよく見かけます。

寄り道をしたら「NO!」と言って、怒る?呼ぶ?

残念ですが、あなたより、おしっこの匂いの方が魅力的だったってことです!!

怒っても必死に呼んでも、犬の意識の中には、他犬への興味または、

環境への興味が上回ってるんですね。

戻ってきた子は、心ここにあらず。。。だから、心から褒めることもできない。

 

私は呼び戻しの練習をする段階で、ノーリードにしたり、ロングリードにするのは、

結局、他へ興味を持つ範囲を広げながら、こっちを意識しなさいと

真逆のことを犬に要求しているのではないかと思うのです。

 

そして、「呼び戻し」をする際には、「コイ」「カム」は、近くにいることじゃないのです。

「コイ」は、犬の視線も身体も心も、「コイ」なんです。

「ウチは競技会に出す訳じゃない、家庭犬のしつけだから、ユルユルでイイんです」って、

言ってたトレーナーもいたけど、

そっぽ向いてたら、その犬はまた興味のある方へ隙あらば行くんですよね。

そして、そっぽ向いてたらそれは犬がダメ、「NO!!」なんじゃなくて、

飼い主が犬に対して、視線も身体も心も、「コイ」だよって教え切れていないんです。

ユルユルを良しとするトレーナーさんだったら、やっぱりダメなんですよ。

ユルユルやって、いつか犬が落ち着いて、言うことを聞けるようになるかもしれない。。。

でも、犬の一生を考えたら、11歳を過ぎて信頼関係が築けるよりは、

2・3歳で犬が心身共にオトナヘ移行する時期に信頼できる飼い主になれた方が、

犬も心穏やかに成長できるのだと思うのです。

 

「呼び戻し」って今までの飼い主との関係を見る、そして見つめなおすには良い指針ですね。

欧介での苦労があったから今の私があるのですから。 



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